弁護士が記事に著者情報を載せて検索評価と信頼感を高める方法

この章で学ぶこと

この章では、弁護士が記事に著者情報を載せて検索評価と信頼感を高める方法を学びます。弁護士はE-E-A-Tの観点で最も有利な職業のひとつです。弁護士資格・登録番号・取扱実績という客観的な情報で、専門性・経験・権威性を一度に裏付けられます。記事に載せるべき著者情報、著者プロフィールページの作り方、リンクのつなぎ方を身につけましょう。

著者情報はE-E-A-Tの中で弁護士が最も強みを発揮できる要素です

E-E-A-Tとは何か

E-E-A-Tは、Googleが検索結果の品質を評価する際に用いる四つの基準の頭文字です。

  • Experience(経験) — コンテンツの作成者がそのトピックに関する実体験を持っているか
  • Expertise(専門性) — コンテンツの作成者がそのトピックに関する専門知識を持っているか
  • Authoritativeness(権威性) — コンテンツの作成者やサイトがそのトピックにおいて権威ある存在として認識されているか
  • Trustworthiness(信頼性) — コンテンツやサイトが信頼できるか

Googleの「検索品質評価ガイドライン」では、特にYMYL(Your Money or Your Life)に該当するトピック、すなわち人々の健康・安全・経済的安定・社会的福利に影響を与える可能性のあるトピックでは、E-E-A-Tの基準が厳格に適用されると述べられています。弁護士が書く記事の大半は法律に関する情報であり、YMYLに該当します。

弁護士がE-E-A-Tで有利な理由

E-E-A-Tの四つの要素のうち三つは、弁護士が客観的な情報で裏付けられます。

要素 弁護士が裏付けに使える情報
Experience(経験) 弁護士としての登録年数、取扱分野の解決実績の件数、特定の手続きの対応経験
Expertise(専門性) 弁護士資格(司法試験合格)、弁護士会の登録番号、所属弁護士会
Authoritativeness(権威性) 弁護士会の委員歴、書籍の執筆歴、セミナー・研修の講師歴、メディア掲載歴

一般的なWebサイトの運営者は、E-E-A-Tを高めるために「この分野に関する記事を○年間書いてきました」のような間接的な情報しか使えないことが多いです。弁護士は国家資格という客観的な裏付けがあるため、著者情報を適切に掲載するだけで、E-E-A-Tの三つの要素を一度に満たせます。

著者情報が不十分な場合のリスク

弁護士の記事であっても、著者情報が不十分であれば、Googleの検索品質評価者(サーチクオリティレイター)に「誰が書いたか分からない記事」と判断される可能性があります。特にYMYLトピックでは、著者が特定できない記事は評価が低くなりやすくなります。また、読者の視点でも、「この記事は本当に弁護士が書いたのか」が分からなければ、記事の信頼性は下がります。

記事に載せるべき著者情報

各記事に著者情報を載せる場所は、記事の冒頭(タイトルの下)と記事の末尾の二箇所が標準的です。

記事冒頭(タイトルの下)に載せる情報

  • 著者名(フルネーム)
  • 肩書き(弁護士)
  • 著者プロフィールページへのリンク
  • 公開日
  • 最終更新日

記事の冒頭に載せる情報は最小限でよいです。読者が「誰が書いた記事か」を即座に確認でき、詳細を知りたければプロフィールページに遷移できる状態を作りましょう。

記事末尾に載せる情報(著者ボックス)

記事の末尾には、著者ボックスと呼ばれるブロックを設けます。著者ボックスに含めるべき項目は以下のとおりです。

項目 内容 必須/推奨
顔写真 弁護士本人の写真。プロが撮影したものが望ましい 必須
氏名 フルネーム 必須
肩書き 「弁護士」「○○弁護士会所属」 必須
経歴の要約 2〜3行で経歴の要点を書く 必須
取扱分野 記事の内容に関連する取扱分野 推奨
プロフィールページへのリンク 「詳しいプロフィールはこちら」 必須

著者ボックスの書き方の例

以下のような形式で記事末尾に配置します。

「[顔写真] ○○○○(弁護士・○○弁護士会所属)。○○年に弁護士登録。○○事務所にて離婚・相続を中心に○○件以上の案件に携わる。○○年より現事務所を開設。著書に『○○○○』(○○出版)。詳しいプロフィールはこちら(リンク)」

経歴の要約は2〜3行に収め、詳細はプロフィールページに委ねましょう。記事ごとに著者ボックスの文面を変える必要はなく、全記事で共通のものを使って問題ありません。WordPressであればプラグインやテーマの著者ボックス機能を使って自動表示できます。

著者プロフィールページの作り方

著者プロフィールページは、著者の詳細情報を一箇所にまとめたページです。各記事の著者ボックスからリンクで誘導することで、読者とGoogleの両方に「この記事を書いた人はこういう人物です」という情報を伝えます。

著者プロフィールページに書くべき項目

項目 内容 E-E-A-Tの対応
顔写真 プロが撮影した写真を推奨 Trustworthiness
氏名 フルネーム 全般
弁護士登録番号 弁護士会の登録番号 Expertise
所属弁護士会 所属する弁護士会の名称 Expertise
弁護士登録年 弁護士登録をした年 Experience
経歴 学歴・職歴を時系列で記載 Experience / Expertise
取扱分野 主な取扱分野の一覧 Expertise
解決実績の概要 取扱件数や代表的な事案の概要(守秘義務に反しない範囲で) Experience
著書・論文 書籍・論文の一覧 Authoritativeness
セミナー・研修の登壇歴 講師を務めたセミナーや研修の一覧 Authoritativeness
メディア掲載歴 新聞・雑誌・テレビ等に掲載された実績 Authoritativeness
弁護士会の委員歴 弁護士会の委員会での活動歴 Authoritativeness
執筆記事の一覧 この弁護士が書いた記事へのリンク一覧 全般

すべての項目を埋める必要はありません。最低限必要なのは、氏名・弁護士登録番号・所属弁護士会・経歴・取扱分野の五つです。著書や委員歴がない場合は、その項目を省けばよいでしょう。

著者プロフィールページの構成

著者プロフィールページの構成は以下のとおりです。

  1. 顔写真と氏名・肩書き
  2. 弁護士としてのメッセージ(2〜3段落で、自分がどのような弁護士か、どのような姿勢で業務に取り組んでいるかを書く)
  3. 経歴(時系列で記載)
  4. 取扱分野(一覧形式で記載)
  5. 実績(著書・論文・セミナー・メディア掲載など、該当するものを記載)
  6. 執筆記事の一覧(リンク付き)

弁護士登録番号を載せる重要性

弁護士登録番号を載せる理由は、読者が日本弁護士連合会の「弁護士検索」で実在する弁護士であることを確認できるからです。弁護士登録番号は弁護士会のサイトで公開されている情報であり、記載しても問題はありません。むしろ、登録番号を載せることで、「本当に弁護士が書いている記事です」という信頼性を客観的に裏付けられます。

記事と著者プロフィールページをリンクでつなぐ方法

著者情報の効果を最大化するには、記事と著者プロフィールページを適切にリンクでつなぐ必要があります。リンクには二つの種類があります。

方法1: HTMLリンクでつなぐ

最もシンプルな方法は、各記事の著者ボックスから著者プロフィールページへHTMLのリンクを張り、著者プロフィールページの「執筆記事一覧」から各記事へリンクを張ることです。

リンクの構造は以下のとおりです。

  • 記事 → 著者プロフィールページ: 各記事の著者ボックスに「詳しいプロフィールはこちら」のリンクを設置します
  • 著者プロフィールページ → 記事: 著者プロフィールページの「執筆記事一覧」に各記事へのリンクを設置します

この双方向リンクによって、Googleのクローラーは「この記事はこの著者が書いたものです」という関係を理解できます。

方法2: 構造化データ(JSON-LD)でつなぐ

HTMLリンクに加えて、構造化データ(JSON-LD形式)を記事のHTMLに埋め込むことで、Googleに対して著者情報をより明確に伝えることができます。

構造化データで指定する主な項目は以下のとおりです。

項目 schema.orgのプロパティ 内容
記事の種類 @type: Article 記事であることを示す
著者 author 著者の情報を記載する
著者の種類 @type: Person 個人であることを示す
著者名 name フルネーム
著者のURL url 著者プロフィールページのURL
著者の肩書き jobTitle 「弁護士」
所属組織 worksFor 事務所名

構造化データの埋め込みは、WordPressであればSEOプラグイン(Yoast SEO、Rank Math、All in One SEO等)の設定で自動的に出力させることができます。手動でJSON-LDを記述する場合は、schema.orgの仕様に従って記事の<head>タグ内に記述します。

方法3: Googleナレッジパネルとの紐付け

Googleで自分の名前を検索したときに、検索結果の右側にナレッジパネル(名前・職業・経歴などがまとめられたボックス)が表示される弁護士もいます。ナレッジパネルが表示される場合は、著者プロフィールページとナレッジパネルが紐付けられることで、E-E-A-Tの評価がさらに高まる可能性があります。

ナレッジパネルの表示を促進するための施策は以下のとおりです。

  • Wikipediaや弁護士会のサイトなど、権威あるサイトにプロフィール情報が掲載されていること
  • 著書がある場合、Googleブックスや国立国会図書館のデータベースに登録されていること
  • 構造化データ(Person型)を著者プロフィールページに埋め込んでいること

ナレッジパネルが表示されていない場合でも、著者情報の掲載と構造化データの埋め込みは行うべきです。ナレッジパネルの有無にかかわらず、著者情報はE-E-A-Tの評価に寄与します。

まとめ

著者情報は、E-E-A-Tの中で弁護士が最も強みを発揮できる要素です。弁護士資格・登録番号・取扱実績という客観的な情報で、専門性・経験・権威性を一度に裏付けられます。

  • 各記事には冒頭に著者名と更新日を、末尾に著者ボックス(顔写真・氏名・経歴の要約・プロフィールページへのリンク)を載せます
  • 著者プロフィールページには、弁護士登録番号・所属弁護士会・経歴・取扱分野・実績・執筆記事一覧を掲載します
  • 記事と著者プロフィールページを双方向リンクでつなぎ、構造化データ(JSON-LD)を埋め込むことでGoogleに著者情報を明確に伝えます
  • 弁護士登録番号を載せることで、読者が弁護士検索で実在確認でき、信頼性が客観的に裏付けられます

まずは著者プロフィールページを1ページ作成し、既存の記事の末尾に著者ボックスを追加してリンクでつなぐところから始めるとよいでしょう。著者情報の掲載は一度仕組みを作れば以降のすべての記事に適用でき、継続的にE-E-A-Tの評価を高められる施策です。

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