まず現状把握──サイト診断から始める
結論・要点
ウェブ集客の第一歩は、自社サイトの現状を正確に把握することです。SEO改善点・問い合わせ数・問い合わせ経路・不足キーワードの4つをチェックすれば、何を改善すべきかが見えてきます。自力でも簡易チェックは可能ですが、キジラクのサイト診断機能を使えば、この4項目を自動で分析し、次に取るべきアクションまで提示します。診断結果をもとに、サイト改善と記事作成の優先順位を決めましょう。
目次
- なぜ「診断」が最初の一歩なのか
- 自社サイトでチェックすべき4つのポイント
- 自力でできる簡易チェックの方法
- キジラクのサイト診断でできること
- 診断結果から次のアクションを決める
なぜ「診断」が最初の一歩なのか
課題を知らないまま施策を打つと遠回りになる
ウェブ集客に取り組もうとしたとき、よくあるのが「とりあえずブログを書いてみよう」「とりあえずリスティング広告を出してみよう」というスタートです。こうした行動自体は悪いことではありません。しかし、自社サイトの現状を把握しないまま施策に着手すると、多くの場合、期待した成果が得られません。
たとえば、サイトのタイトルタグやメタディスクリプション(検索結果に表示される要約文)が適切に設定されていなければ、どれだけ質の高い記事を書いても検索結果に表示されにくくなります。また、問い合わせフォームへの導線が分かりにくいサイトでは、広告で訪問者を増やしても問い合わせにはつながりません。
成果が出ないと「やっぱりウェブは意味がない」と判断して放置してしまう。そしてまた紹介やポータルサイトに頼る日々に戻る──この悪循環に陥る事務所は少なくありません。悪循環の根本原因は、施策の選び方ではなく「自社サイトの課題を把握していないこと」にあります。
「何を改善すればいいか」を知ることがスタートライン
サイト診断とは、自社サイトの何が足りていて何が足りていないかを客観的に知ることです。医療にたとえると分かりやすいかもしれません。体調が悪いときに、症状も分からないまま薬を飲むのは危険です。まず検査をして原因を特定し、それに合った治療法を選ぶのが正しい順序です。
ウェブ集客も同じです。まず自社サイトの状態を「検査」し、どこに課題があるかを把握する。その結果を踏まえて「サイトの構成を整える」のか「記事を増やす」のか、最適な施策を選ぶ。この順序を守ることで、限られた時間と費用を効果のある施策に集中できます。
この記事では、サイト診断で何をチェックすべきか、自力でできる簡易チェックの方法、そして診断ツールを活用して何ができるかを順に解説します。
自社サイトでチェックすべき4つのポイント
チェック1: SEO改善点──検索に見つかる状態か
最初にチェックすべきは、自社サイトが検索エンジンに正しく認識される状態になっているかどうかです。具体的には以下のような基本項目を確認します。
- タイトルタグ: 各ページのタイトルが適切に設定されているか。「地域名 相続 弁護士」のように、検索されるキーワードを含んでいるか
- メタディスクリプション(検索結果に表示される要約文): ページの内容を正しく伝える文章が設定されているか
- 表示速度: ページの読み込みが遅くないか。表示が遅いとユーザーが離脱しやすく、検索順位にも影響する
- モバイル対応: スマートフォンで見やすいレイアウトになっているか。法律相談の検索はスマートフォンからの比率が高い
- 見出し構造: ページ内の見出しが論理的に整理されているか
これらは検索エンジンがサイトを評価する際の基本的な要素です。どれか一つでも大きな問題があれば、記事をいくら追加しても検索結果に表示されにくい状態が続きます。まず土台を確認することが重要です。
チェック2: 問い合わせ数──月に何件来ているか
2つ目のチェックポイントは、自社サイト経由の問い合わせ件数です。小規模法律事務所の多くでは、サイト経由の問い合わせは月に0〜1件という状況が珍しくありません。しかし、「うちは月に何件来ているか」を正確に把握している事務所は意外と少ないのが実情です。
問い合わせ件数を把握することが改善の起点になります。現在の数字を知ることで、施策を打った後に「増えたのか、変わらないのか」を判断できるからです。感覚ではなく数字で判断する習慣は、ウェブ集客で最も重要な基盤です。
チェック3: 問い合わせ経路──どの検索語・どのページから来ているか
3つ目は、問い合わせがどの経路で来ているかです。具体的には「どの検索キーワードでサイトにたどり着いたか」「どのページを見てから問い合わせフォームに到達したか」を把握します。
たとえば「地域名 相続 弁護士」という検索から事務所紹介ページを見て問い合わせに至ったケースが多いと分かれば、相続関連のコンテンツを充実させる方向が見えてきます。逆に、離婚関連のページへのアクセスは多いのに問い合わせにつながっていないなら、そのページの導線に課題がある可能性があります。経路が分かれば「何が効いているか」「何がボトルネックか」が見えてきます。
チェック4: 不足キーワード──競合が取っていて自社が取れていないキーワード
4つ目は、同じ地域で活動する競合事務所のサイトと比較して、自事務所が取れていないキーワードを見つけることです。たとえば、同じ地域の競合事務所が「地域名 離婚調停 弁護士」で検索上位に表示されているのに、自事務所はそのキーワードに対応するページがない、というケースです。
この「不足キーワード」を見つけることは、「次に書くべき記事」のヒントに直結します。競合が上位を取っているということは、そのキーワードで実際に検索する人がいるということです。自事務所が同じキーワードに対応するページを持てば、その検索需要を取り込む余地が生まれます。
| チェック項目 | 確認すること | 典型的な現状 | 改善の方向性 |
|---|---|---|---|
| SEO改善点 | タイトルタグ・メタディスクリプション・表示速度・モバイル対応・見出し構造 | タイトルに事務所名しか入っていない。モバイル対応が不十分 | 基本項目を一つずつ修正し、検索エンジンに正しく認識される土台を作る |
| 問い合わせ数 | 月間の問い合わせ件数を把握しているか | 月0〜1件。正確な数字を把握していない事務所も多い | 計測の仕組みを入れ、月次で件数を記録する |
| 問い合わせ経路 | どの検索キーワード・どのページから問い合わせに至ったか | 経路を把握しておらず、何が効いているか分からない | 流入元のキーワードとページを特定し、効果のある施策を見極める |
| 不足キーワード | 競合が上位を取っていて自事務所が取れていないキーワード | 競合サイトとの比較をしたことがない | 不足キーワードを洗い出し、次に書くべき記事の優先度を決める |
自力でできる簡易チェックの方法
Google検索で「地域名 分野 弁護士」を検索してみる
もっとも手軽にできる簡易チェックは、実際にGoogleで検索してみることです。自事務所が注力している分野について「地域名 相続 弁護士」「地域名 離婚 弁護士」などのキーワードで検索し、自サイトが1ページ目(上位10件)に表示されるかを確認します。
検索する際は、シークレットモード(プライベートブラウジング)を使うことをおすすめします。通常のブラウザでは過去の閲覧履歴やログイン状態が検索結果に影響し、自サイトが実際よりも上位に表示されることがあるためです。Chromeの場合はCtrl+Shift+N(Macの場合はCommand+Shift+N)でシークレットウィンドウを開けます。
自サイトが1ページ目に表示されない場合、SEOに課題がある可能性が高いです。表示される場合でも、検索結果に表示されるタイトルや説明文が分かりやすいかを確認しましょう。「ホーム|○○法律事務所」だけでは、検索者はそのサイトに自分の悩みの解決策があるかどうか判断できません。
Search Consoleでクエリを確認する
Google Search Console(サーチコンソール)は、Googleが無料で提供している、サイト運営者向けのツールです。自サイトがGoogleの検索結果にどのように表示されているかを確認できます。具体的には、以下のようなデータが分かります。
- 自サイトがどのキーワードで検索結果に表示されたか(クエリ)
- そのキーワードでの表示回数とクリック数
- 検索結果での平均掲載順位
- どのページがどのキーワードで表示されているか
たとえば「地域名 相続 弁護士」で月に100回表示されているがクリックは2回だけ、という状況が分かれば、表示はされているものの検索結果でのタイトルや説明文に改善の余地があると判断できます。Search Consoleの詳しい設定方法と使い方は「Search Consoleの使い方」の記事で解説しますので、まずは「こういうデータが見える」ことを知っておいてください。
Googleビジネスプロフィールのインサイトを見る
Googleビジネスプロフィールは、Google検索やGoogleマップに事務所情報を表示するための無料サービスです。すでに登録している事務所も多いと思いますが、見落とされがちなのが「インサイト」機能です。インサイトでは以下のようなデータを確認できます。
- Google検索やマップでの表示回数
- ウェブサイトへのクリック数
- 電話の発信回数
- ルート検索(道案内)のリクエスト数
これらの数字を月次で確認するだけでも、地域の検索者がどれくらい自事務所の情報に触れているかが分かります。表示回数は多いのにクリックが少なければ、プロフィールの内容やクチコミ対応に改善の余地があるかもしれません。ウェブサイトのSEO改善と合わせて、ローカル検索の現状も把握しておくことが大切です。
キジラクのサイト診断でできること
ここまで紹介した4つのチェックポイントは、自力でもある程度は確認できます。しかし、Search Consoleの設定や競合サイトとのキーワード比較は、慣れていなければ時間がかかる作業です。サイト診断ツールを使えば、この4つのチェックをまとめて自動で行えます。
A1: SEO改善点の自動チェック
診断機能では、サイトのURLを入力するだけでSEO改善点を自動チェックできます。タイトルタグ・メタディスクリプション・見出し構造・表示速度・モバイル対応などを一括で診断し、改善すべき箇所をリストアップして優先度とともに提示します。自力で一つひとつ確認する手間が省け、何から手をつけるべきかが明確になります。※サイト診断はWordPressで構築されたサイトのみ対応しています。
A2: お問い合わせ数の計測
問い合わせフォームの送信数を自動で計測し、月間の推移をグラフで表示します。自力で「先月は何件だったか」を記憶や手作業で管理する必要がなくなり、月ごとの増減が一目で分かります。施策を打った前後の変化を数字で確認できるため、「効果があったかどうか」を客観的に判断する基盤になります。
A3: お問い合わせ経路の計測
問い合わせに至った訪問者が「どの検索キーワードで来たか」「どのページを見てから問い合わせフォームに到達したか」を計測します。Search Consoleのデータだけでは分かりにくい「問い合わせにつながった流入経路」が可視化されるため、効果のある記事・キーワードを特定できます。
A4: 不足キーワードからおすすめ記事の提示
競合サイトとのキーワードギャップを自動で分析し、「競合が上位を取っているのに自事務所が対応できていないキーワード」を洗い出します。さらに、そのキーワードに基づいて「次に書くべき記事」の候補を提示します。自力では手間のかかる競合比較と記事計画が、自動で一気に進みます。
| 機能 | できること | 自力チェックとの違い |
|---|---|---|
| A1: SEO改善点の自動チェック | URL入力だけでタイトルタグ・見出し構造・表示速度などを一括診断し、改善箇所を優先度付きでリストアップ | 自力では項目ごとに個別のツールで確認が必要。診断ツールなら一括で完了 |
| A2: お問い合わせ数の計測 | 問い合わせ件数を自動記録し、月次推移をグラフ表示 | 自力では手作業での記録が必要。記録漏れや集計ミスが起きやすい |
| A3: お問い合わせ経路の計測 | 問い合わせに至った検索キーワード・閲覧ページを特定 | Search Console単体では問い合わせとの紐づけが難しい。診断ツールなら自動で経路を可視化 |
| A4: 不足キーワードからおすすめ記事の提示 | 競合とのキーワードギャップを分析し、次に書くべき記事候補を提示 | 自力では競合サイトを一つずつ手動で調べる必要がある。診断ツールなら自動比較 |
キジラクのサイト診断は14日間の無料トライアルで利用できます(キジラク調べ・抽出日: 2026-07-14)。まずは自事務所のサイトを診断して、4つのチェックポイントの現状を把握するところから始めてみてください。
診断結果から次のアクションを決める
「まずサイトを整える」→集客できるサイトに整える
診断の結果、タイトルタグが未設定、モバイル対応ができていない、問い合わせフォームへの導線が不明確──といったサイトの基本構成に問題が見つかった場合は、まずサイトを整えることが優先です。土台が整っていない状態で記事を追加しても、検索エンジンに正しく評価されず、訪問者が問い合わせに至る確率も低いままです。
サイトの基本構成をどう整えるかについては、この教科書の「集客できるホームページの全体構成」のカリキュラムで詳しく解説しています。トップページに必要な要素、分野別ページの設計、問い合わせまでの導線設計など、集客に必要なサイト構成を体系的に学べます。
「まず記事を書く」→キーワードを見つけて設計する
サイトの基本構成は整っているが、掲載しているコンテンツが少ない──この場合は、キーワードを見つけて記事を書くことが次のステップです。不足キーワードの診断結果を手がかりに、どの分野・どのテーマから記事を書くべきかの優先順位をつけましょう。
キーワードの選び方については「キーワード戦略」のカリキュラムで、記事の書き方については「記事の作り方」のカリキュラムで、それぞれ詳しく学べます。診断結果をもとに、自事務所に合ったカリキュラムから優先的に進めてください。
この教科書で学べること──カリキュラム全体への道案内
この記事で、カリキュラム「なぜ法律事務所のウェブ集客か」は完了です。ここまでの記事で、自社サイトを軸にした集客がなぜ必要か、他の集客チャネルとの違いは何か、そして最初にやるべきことは「現状把握=サイト診断」であることを確認しました。
この教科書では、サイト診断から記事の公開、効果測定まで、法律事務所のウェブ集客に必要な知識を段階的に学べる構成になっています。すべてを最初から順に読む必要はありません。診断結果から見えた自事務所の課題に合わせて、必要なカリキュラムから学んでいくことができます。
- 集客の全体像と数字の見方: 集客ファネルとKPIの考え方を学び、何を測れば改善できるかを理解する
- 弁護士SEOの基本: 検索エンジンの仕組みと法律分野特有のSEOの基礎を押さえる
- 集客できるホームページの全体構成: サイトに必要なページ構成と導線設計を学ぶ
- キーワード戦略: 地域×分野で検索需要のあるキーワードを見つける方法を学ぶ
- 記事の作り方: 検索意図に合った記事を設計・執筆する方法を学ぶ
- 計測して改善する: GA4やSearch Consoleで効果を測定し、次の施策に活かす
まずは自事務所のサイトの現状を把握し、診断結果から最初の一歩を踏み出しましょう。
✓ 実践チェックリスト
この教科書「なぜ法律事務所のウェブ集客か」では、自社サイトを軸にした集客がなぜ必要か、そしてその第一歩としてサイト診断から始めることの重要性を学びました。次のカリキュラム「集客の全体像と数字の見方」では、集客ファネルとKPIの考え方を学び、何を測れば改善につながるかを理解していきます。