キジラクを試す
キジラクを試す

Googleビジネスプロフィールのインサイト活用──弁護士が見るべき数字と改善アクション

結論・要点

Googleビジネスプロフィールのインサイトは、設定や運用の効果を数字で確認できる唯一の手段です。検索数・表示回数・アクション数の3指標を月次で確認し、数字が伸びない項目に対して改善アクションを打つだけで、Googleビジネスプロフィール運用は「やりっぱなし」から「改善サイクル」に変わります。本記事では弁護士が見るべき指標と改善判断の方法を解説します。

目次

  1. インサイトとは何か──Googleビジネスプロフィールのアクセス解析
  2. インサイトの見方──指標ごとの確認ポイント
  3. 数字から改善アクションを判断する──指標別の対応表
  4. 【モデルケース解説】離婚に注力する事務所のインサイトを読み改善する
  5. インサイト活用でやりがちな間違い

インサイトとは何か──Googleビジネスプロフィールのアクセス解析

インサイトで何が分かるか──3つの主要指標

Googleビジネスプロフィールには「インサイト」と呼ばれるアクセス解析機能が標準搭載されています。追加費用は不要で、管理画面からいつでも確認できます。インサイトを使うと、自事務所のGoogleビジネスプロフィールが「どのように検索され」「どれだけ表示され」「どんな行動につながったか」を数字で把握できます。

確認できる主要指標は次の3つです。

指標名 見るべき数字 何が分かるか
検索クエリ(検索語句) どのキーワードで表示されたか・各キーワードの表示回数 依頼者がどんな言葉で自事務所を見つけているか。注力分野と検索語句が合っているかを確認できる
表示回数 Google検索・Googleマップそれぞれでの表示回数 自事務所のGoogleビジネスプロフィールが検索結果やGoogleマップ上で何回表示されたか。露出の総量が分かる
アクション数 電話発信・ウェブサイトクリック・ルート検索の回数 表示を見た依頼者が実際に行動したかどうか。「見られているが連絡が来ない」等の問題を発見できる

なぜインサイトを見るべきか──「設定して終わり」を脱する

「Googleビジネスプロフィール設定」の記事で学んだとおり、基本情報やカテゴリを正しく設定することがGoogleビジネスプロフィール運用の第一歩です。しかし、設定したあとに数字を確認しなければ、その設定が効果を出しているのかが分かりません。

インサイトを見ていない事務所は、Googleビジネスプロフィールに時間をかけても「効果が出ているのか分からない」まま放置してしまいます。一方、月に一度でもインサイトを確認する事務所は、「表示は増えたが電話が来ない」「想定と違うキーワードで表示されている」といった改善点を把握でき、次の手を打てます。設定して終わりではなく、数字で確認して改善する──このサイクルをつくるためにインサイトが必要です。

インサイトの見方──指標ごとの確認ポイント

検索クエリ: どのキーワードで見つかっているか

インサイトの「検索クエリ」では、依頼者がどのキーワードで検索したときに自事務所のGoogleビジネスプロフィールが表示されたかを確認できます。弁護士事務所の場合、「地域名 弁護士」「地域名 離婚 相談」「地域名 相続 弁護士」といったキーワードが上位に並ぶのが理想です。

たとえば離婚に注力している事務所であれば、離婚関連の検索語句(「地域名 離婚 弁護士」「養育費 相談 地域名」等)が上位に入っているかを確認します。もし「地域名 弁護士」ばかりで離婚関連のキーワードが少なければ、ビジネス説明文に離婚関連の語句が不足している可能性があります。検索クエリの傾向を見ることで、カテゴリ設定やビジネス説明の改善点が見えてきます。

表示回数: Google検索とGoogleマップでの表示

表示回数は、Google検索(テキスト検索結果に表示された回数)とGoogleマップ(地図検索で表示された回数)の内訳で確認できます。この内訳を見ることで、依頼者がどの経路から自事務所を見つけているかが分かります。

Googleマップ経由の表示が多い事務所は、地図検索から直接電話やルート検索につながる依頼者が主な流入元です。逆にGoogle検索経由の表示が多い場合は、テキスト検索結果から自事務所のGoogleビジネスプロフィールを見ている依頼者が多いことを意味します。どちらの経路が多いかによって、改善の優先順位が変わります。

アクション数: 電話・ウェブサイト・ルート検索の内訳

アクション数は、Googleビジネスプロフィールを見た依頼者が実際にとった行動の内訳です。弁護士事務所の文脈では、各アクションから依頼者の行動パターンを読み取ることができます。

アクション種別 依頼者の意図 改善のヒント
電話発信 すぐに相談したい・予約を取りたい。即相談型の依頼者 電話番号が正しいか確認。営業時間外の着信が多い場合は対応体制の見直しを検討
ウェブサイトクリック 事務所のサイトで詳しい情報を見てから判断したい サイトの導線を確認。料金・アクセス・相談の流れが分かりやすいかを見直す
ルート検索 事務所への来訪を検討している。来訪意思が高い 住所・地図の表示が正確か確認。駐車場情報や最寄り駅からの道順を充実させる

電話が多い事務所は、依頼者が「検索→電話」の短い動線で行動していることを示します。ウェブサイトクリックが多い場合は、依頼者がサイトで費用や取扱分野を確認してから連絡するかどうかを判断しているため、サイト側の情報充実が重要になります。

写真の閲覧数: 競合との比較指標

Googleビジネスプロフィールのインサイトでは、写真の閲覧数について「同カテゴリの事業者」との比較が表示されます。自事務所の写真閲覧数が同カテゴリの平均より低い場合、写真の枚数が少ない、または内容が依頼者の関心に合っていない可能性があります。

「写真・投稿の運用」の記事で学んだとおり、事務所の外観・相談室・弁護士の写真は依頼者の安心感に直結します。写真閲覧数が平均を下回っている場合は、写真の追加・更新を検討してください。

指標 確認場所 数字の意味 弁護士固有の判断ポイント
検索クエリ インサイト → 検索語句 どのキーワードで表示されたか 注力分野(離婚・相続等)の語句が上位にあるかを確認。なければビジネス説明を改善
表示回数 インサイト → 表示回数(検索/マップ別) 検索結果・Googleマップでの露出量 マップ経由が多い=地図検索からの依頼者が主。営業時間・住所の正確性が重要
アクション数 インサイト → 顧客の行動 電話・サイトクリック・ルート検索の回数 電話が多い=即相談型。サイトクリックが多い=サイトの導線改善が鍵
写真閲覧数 インサイト → 写真 自事務所と同カテゴリ平均の比較 平均以下なら写真追加。相談室・弁護士写真が依頼者の判断材料になる

数字から改善アクションを判断する──指標別の対応表

表示回数が少ない場合の改善アクション

表示回数が伸びない場合、そもそもGoogleビジネスプロフィールが検索結果に表示される機会が少ないことを意味します。原因として考えられるのは、カテゴリ設定が適切でない、ビジネス説明にキーワードが含まれていない、口コミの件数が少ない、の3点です。

カテゴリの見直しは「Googleビジネスプロフィール設定」の記事を参照してください。メインカテゴリが「弁護士」になっているか、追加カテゴリに注力分野のカテゴリ(離婚サービス等)が設定されているかを確認します。ビジネス説明には、依頼者が検索しそうなキーワード(「離婚 相談」「相続 弁護士」等)を自然な文章のなかに含めます。口コミの増やし方については「口コミ運用」の記事で解説しています。

アクション数が少ない場合の改善アクション

表示回数はあるのにアクション(電話・ウェブサイトクリック・ルート検索)が少ない場合、依頼者がGoogleビジネスプロフィールを見たものの行動に移らなかったことを示します。見た目の情報が不足している、または信頼感が足りないことが原因です。

写真が不足している場合は「写真・投稿の運用」の記事を参照し、事務所外観・相談室・弁護士の写真を追加してください。ビジネス説明が空欄のまま放置されている場合は「Googleビジネスプロフィール設定」の記事を参照して記載します。営業時間が未入力や不正確な場合は、依頼者が「今日相談できるか分からない」と判断して離脱してしまうため、正確な情報に更新します。

検索クエリに想定外のキーワードが多い場合の対応

注力分野と関係のないキーワードで多く表示されている場合は、カテゴリ設定やビジネス説明の内容がずれている可能性があります。たとえば離婚に注力しているのに「債務整理」関連の検索で多く表示されている場合、追加カテゴリに不要なカテゴリが含まれていないか確認します。ビジネス説明の文面が注力分野と合っていない場合は、説明文を書き直すことで改善できます。

状況 原因の仮説 改善アクション 参照記事
表示回数が少ない カテゴリ設定が不適切 メインカテゴリ・追加カテゴリを見直す Googleビジネスプロフィール設定の記事
表示回数が少ない ビジネス説明にキーワードが不足 注力分野のキーワードを含む説明文に書き直す Googleビジネスプロフィール設定の記事
表示回数が少ない 口コミが少ない 口コミ依頼の仕組みをつくる 口コミ運用の記事
表示はあるがアクションが少ない 写真が不足し信頼感が低い 事務所・弁護士の写真を追加する 写真・投稿の運用の記事
表示はあるがアクションが少ない ビジネス説明が空欄 事務所の特徴・取扱分野を記載する Googleビジネスプロフィール設定の記事
表示はあるがアクションが少ない 営業時間が未入力・不正確 正確な営業時間に更新する Googleビジネスプロフィール設定の記事
想定外のキーワードが多い 追加カテゴリに不要なカテゴリが含まれている 不要なカテゴリを削除する Googleビジネスプロフィール設定の記事
想定外のキーワードが多い ビジネス説明が注力分野と合っていない 説明文を注力分野に合わせて書き直す Googleビジネスプロフィール設定の記事

【モデルケース解説】離婚に注力する事務所のインサイトを読み改善する

事務所の設定とGoogleビジネスプロフィール最適化1ヶ月後のインサイト

前記事と同じモデルケースで解説します。弁護士2名・人口30万の地方都市で、離婚と相続を中心に取り扱う事務所です。「Googleビジネスプロフィール設定」の記事で解説した手順に沿って基本設定を完了し、「口コミ運用」「写真・投稿の運用」の記事で学んだ運用を始めて1ヶ月が経過した状態を想定します。

1ヶ月後にインサイトを確認すると、いくつかの傾向が見えてきます。ここからSTEP形式で、インサイトの確認から改善アクションの実行までの流れを具体的に見ていきます。

STEP1: 検索クエリを確認し、カテゴリ設定の効果を検証する

まず検索クエリを確認します。「地域名 弁護士」が上位に入っていれば、メインカテゴリ「弁護士」の設定が機能していることが分かります。一方、離婚に注力しているにもかかわらず「地域名 離婚 相談」「地域名 離婚 弁護士」の表示が少ない場合は、ビジネス説明に離婚関連の語句が十分に含まれていない可能性があります。

離婚分野は検索需要が大きく、離婚調停だけで月間513,770回、養育費で月間440,250回の検索が全国で発生しています(キジラク調べ・抽出日: 2026-07-11)。このうち「地域名 離婚調停」「地域名 養育費 相談」といった地域キーワードで自事務所が表示されているかどうかが、カテゴリ設定とビジネス説明の効果を測る判断基準になります。検索クエリに離婚関連語句が少なければ、ビジネス説明に「離婚調停」「養育費」「財産分与」等の語句を追加します。

STEP2: 表示回数とアクション数の推移を確認する

次に、表示回数とアクション数の推移を確認します。設定直後と比べて表示回数が増加傾向にあれば、Googleビジネスプロフィールの最適化が効果を出し始めていると判断できます。

アクション数の内訳も重要です。電話発信が多くウェブサイトクリックが少ない場合、依頼者はGoogleビジネスプロフィールの情報だけで電話をかけていることになります。これはGoogleビジネスプロフィール単体では良い状態ですが、自社サイトに訪問してもらえていないため、サイト側の導線改善(GoogleビジネスプロフィールのウェブサイトURLが正しいか、リンク先のページが分かりやすいか)も合わせて確認します。

STEP3: 改善アクションを決めて実行する

STEP1・STEP2の結果から、優先度の高い改善アクションを決めます。すべてを一度に直す必要はありません。効果が大きく手間が小さいものから着手します。

改善項目 期待できる効果 手間 優先度
ビジネス説明に離婚関連キーワードを追加 大(離婚関連の検索クエリで表示される可能性が上がる) 小(15分で書き直せる) 最優先
相談室・弁護士の写真を追加 中(写真閲覧数が増え、アクション率の改善が見込める) 中(撮影・アップロードで30分〜1時間)
営業時間・祝日対応の更新 中(正確な情報が信頼感につながる) 小(5分で完了)
ウェブサイトURLのリンク先を見直す 中(ウェブサイトクリック後の相談率改善) 中(サイト側の修正が必要)
口コミ依頼の仕組みを導入 大(口コミ増加で表示回数・信頼感が向上) 中(依頼フローの整備が必要)

STEP4: 月次レビューのルーティンを設定する

改善アクションを実行したら、その効果を翌月のインサイトで確認します。月初に15分程度の時間を確保し、以下のチェックシートに沿って確認するルーティンをつくります。

確認項目 確認場所 判断基準 改善アクション例
検索クエリの上位5つ インサイト → 検索語句 注力分野のキーワードが3つ以上入っているか 入っていなければビジネス説明を修正
表示回数の前月比 インサイト → 表示回数 前月と同等以上か・大幅な減少がないか 減少していればカテゴリ・説明文を再確認
アクション数の内訳 インサイト → 顧客の行動 電話・サイトクリック・ルート検索のバランス サイトクリックが少なければURL・サイト導線を確認
写真閲覧数 インサイト → 写真 同カテゴリ平均と比較して同等以上か 平均以下なら写真を追加・更新
口コミの件数・評価 Googleビジネスプロフィール → 口コミ 新規口コミが1件以上あるか・返信済みか なければ口コミ依頼の仕組みを見直し

確認した内容と改善アクションは、スプレッドシートやメモに記録しておきます。前月の数字と比較できる状態にしておくことで、改善の効果が見えるようになります。弁護士2名体制であれば、事務員に確認作業を依頼し、所長が判断するという分担も有効です。

検索クエリで上位に来るキーワードが注力分野と合っているかを判断するには、そもそもその分野でどんなキーワードがどれだけ検索されているかを知る必要があります。キジラクのキーワードデータを使えば、地域×分野ごとの検索需要を確認でき、インサイトの数字と照らし合わせて改善の方向性を判断しやすくなります。

インサイト活用でやりがちな間違い

数日の変動で一喜一憂する

インサイトの数字は日ごとに上下します。「昨日より表示が減った」「今週は電話が1件も来ていない」と数日単位で見てしまうと、自然な変動にふりまわされます。インサイトは月単位で前月と比較するのが基本です。2〜3ヶ月の推移を見ることで、改善が効いているかどうかの傾向が分かります。

数字だけ見て改善アクションを打たない

「今月は表示が少なかったな」と数字を確認するだけで終わってしまうケースがあります。インサイトの目的は数字を見ることではなく、数字から改善アクションを決めて実行することです。月次の確認時には「確認 → 原因の仮説 → 改善アクションの決定」までをセットで行ってください。前述のチェックシートを使えば、15分で確認からアクション決定まで完了できます。

インサイトの数字だけで全体の集客効果を判断する

インサイトで確認できるのは、Googleビジネスプロフィール経由のデータのみです。自社サイトへの検索流入、ポータルサイトからの問い合わせ、広告経由のアクセスはインサイトには含まれません。Googleビジネスプロフィールの改善効果を測るにはインサイトが最適ですが、サイト全体の集客効果を把握するにはGA4(Googleアナリティクス)やSearch Console(Googleが提供する検索パフォーマンスの分析ツール)と合わせて確認する必要があります。これらの計測ツールの詳細は「計測」の記事群で解説しています。

✓ 実践チェックリスト

  • □ Googleビジネスプロフィール管理画面でインサイトの場所を確認した
  • □ 検索クエリの上位5つを確認し、想定どおりか確認した
  • □ 表示回数(検索・マップ別)を確認した
  • □ アクション数(電話・ウェブサイト・ルート検索)の内訳を確認した
  • □ 数字が低い指標に対する改善アクションを1つ以上決めた
  • □ 月次のインサイト確認ルーティン(日時・担当)を決めた

インサイトでの計測ができるようになりました。ここまでの4記事で、Googleビジネスプロフィールの設定・口コミ・写真投稿・計測の基盤が整いました。次は「地域キーワード設計」の記事で、自社サイト側の地域対策として「地域名×分野」のキーワードをどう洗い出し、記事や地域ページに反映するかを学んでいきます。

学んだ方法を、手間なく実践する。

講座は無料で読めます。学んだ集客を効率的に実践するなら、キジラクの14日間無料トライアルから。

14日間無料でキジラクを試す
Scroll to Top