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弁護士のホームページ制作で制作実績の件数を読み解く方法

制作実績の件数には3つの層がある

制作会社のサイトを見ると「制作実績○○件」という数字が掲載されていることがあります。件数が多いほうが信頼できるように見えますが、件数の多さだけを比較すると判断を誤りやすい構造があります。

制作実績の件数には、次の3つの層があります。

見るべきこと 見ないとどうなるか
数え方 何を1件と数えているか 全業種の合計か、ページ単位の数えかで桁が変わる
業種 弁護士・法律事務所の案件がどれだけ含まれているか 件数が多くても弁護士のサイトを作った経験がほぼない場合がある
集客 制作したサイトが公開後に集客できているか 見た目は整っていても、相談の問い合わせにつながっていない場合がある

上の層から順に確かめていくと、件数の多寡に振り回されずに済みます。数え方が揃っていなければ、そもそも比較が成り立ちません。

第1層:数え方──「1件」が指すものは会社によって異なる

制作実績の「件数」で最初に確認するのは、何を1件と数えているかです。制作会社によって、数え方に次のような違いがあります。

  • サイト単位:1つの事務所のサイト全体を1件と数える
  • ページ単位:1つのサイト内のページごとに1件と数える(トップ、弁護士紹介、取扱分野をそれぞれ1件とする)
  • 案件単位:新規制作、リニューアル、ページ追加をそれぞれ1件と数える(同じ事務所が複数回カウントされる)
  • 全業種の累計:弁護士に限らず、飲食、医療、不動産など全業種の制作実績を合算している

「制作実績800件」がサイト単位なら800サイトですが、ページ単位なら100サイト程度かもしれません。案件単位ならリニューアルや追加を含めた延べ数です。

制作会社のサイトに数え方の説明がない場合は、問い合わせの段階で「この件数はサイト単位ですか、ページや案件を含めた数ですか」と聞くことで把握できます。

第2層:業種──弁護士の案件がどれだけ含まれているか

数え方を確かめたら、次は件数のうち弁護士・法律事務所の案件がどれだけ含まれているかを見ます。

「士業特化」と書かれていても、税理士、司法書士、行政書士を含めた士業全体を指している場合があります。弁護士のサイトと他の士業のサイトでは、取扱分野の構成、費用の出し方、広告に関する規程の扱いが異なるため、他の士業で件数が多くても弁護士のサイト制作に慣れているとは限りません。

制作事例ページで確認するとよい点を整理します。

確認の観点 見るところ 注意点
弁護士の事例の数 制作事例ページで「弁護士」「法律事務所」に絞り込めるか 絞り込みがなければ、一覧を見て数える必要があります
事例の情報量 サイトのスクリーンショットだけか、制作の背景や成果が書かれているか スクリーンショットだけの事例は、実際に担当したかどうかが確かめにくい場合があります
事例の更新頻度 最新の事例がいつのものか 事例が数年前で止まっている場合、現在の体制と異なる可能性があります
事務所の規模 掲載されている事例の事務所が個人か法人か 自分の事務所と規模が近い事例があるかどうかが参考になります

第3層:集客──制作後にサイトが集客につながっているか

制作実績の件数と業種を確かめたうえで、最後に見るのが集客の実態です。制作会社の中には、デザインと構築だけを請け負い公開後の集客は範囲外としている会社があります。逆に、制作から集客支援まで一括で請け負う会社もあります。

どちらが良い悪いという話ではなく、制作実績の件数が示しているものが「作った数」なのか「集客まで見ている数」なのかが異なる、という点が重要です。

集客の実態を把握するための質問として、次のようなものが考えられます。

  • 制作したサイトの中で、ホームページ経由の問い合わせが増えた事例はあるか
  • その事例で、どのような施策を行ったか(制作だけか、公開後のコンテンツ追加や改善を含むか)
  • 公開後のサポートとして、アクセス解析のレポートや改善の提案はあるか
  • サポートの期間と費用はどうなっているか

これらの質問に対して具体的な事例や仕組みを説明できる会社は、集客の実態を把握している可能性が高いと考えられます。

件数以外に見ておくとよいこと──制作体制と担当者

件数を3層で確かめたあと、もう1つ見ておくと判断の助けになるのが制作体制です。

制作会社の規模や体制によって、実績の件数の意味が変わります。少人数の会社で件数が多い場合は、1件あたりにかけられる工数が限られることがあります。大きな会社の場合は、会社全体の件数は多くても、自分の案件を担当する人が弁護士のサイトを初めて作るというケースも考えられます。

確認しておくとよい点としては、弁護士のサイトを担当するのは誰か、その担当者が過去に弁護士のサイトをいくつ手がけたか、1つの案件にかけるおおよその期間はどれくらいか、といったことが挙げられます。

制作実績は会社の実績ですが、実際にサイトを作るのは担当者です。会社の件数と担当者の経験は、分けて確認しておくと見えてくるものがあります。

まとめ

制作実績の件数は、そのまま比べても判断材料になりにくい性質を持っています。何を1件と数えているかを揃え、弁護士の案件がどれだけ含まれているかを確かめ、制作後に集客の実態があるかを見る。この3つの層を順に確かめることで、件数の大きさに惑わされず、自分の事務所に合った制作会社かどうかを判断しやすくなります。

また、会社としての件数だけでなく、自分の案件を担当する人の経験を確認しておくと、件数だけでは見えなかった情報が得られます。

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