弁護士の記事タイトルのクリック率を上げるための付け方と改善方法

この章で学ぶこと

この章では、弁護士の記事タイトルのクリック率(CTR)を上げるための付け方と改善方法を学びます。タイトルは検索結果で読者が最初に目にする情報であり、記事の内容がどれだけよくても、タイトルでクリックされなければ読まれません。クリックされるタイトルの条件、よくある失敗パターン、Search Consoleを使った改善手順を身につけましょう。

タイトルは検索結果で最初に読者の目に入る情報です

Googleの検索結果には、各ページについて三つの情報が表示されます。

  • タイトル — 青い文字で表示されます。クリックするとページに遷移します
  • URL — タイトルの上に小さく表示されます
  • ディスクリプション — タイトルの下にグレーの文字で表示されます。ページの要約です

この三つのうち、読者が最初に読むのはタイトルです。タイトルを読んで「自分が知りたい情報がここにありそうだ」と感じたらクリックします。タイトルを読んで「自分とは関係なさそうだ」と感じたらスルーして次の検索結果に移ります。

CTR(クリック率)の意味

CTRとは、検索結果に表示された回数のうち、実際にクリックされた割合のことです。計算式は「クリック数 ÷ 表示回数 × 100」です。たとえば表示回数が200回でクリック数が10回であれば、CTRは5%です。

CTRは検索順位によって大きく異なります。業界で報告されている水準として、検索結果1位のCTRは20〜30%程度、2位は10〜15%程度、3位は7〜10%程度、10位は1〜3%程度とされています。ただしこれらの数字は一次ソースではなく、キーワードの種類やデバイスによっても変動するため、目安として捉えてください。

重要なのは、同じ検索順位でもタイトルによってCTRに大きな差が出ることです。検索結果の3位に表示されていても、タイトルが魅力的であれば1位のCTRに匹敵するクリック数を得られることがあります。逆に、1位に表示されていてもタイトルが分かりにくければ、期待されるCTRを下回ります。

クリックされるタイトルの3つの条件

弁護士の記事でクリックされるタイトルには、共通する三つの条件があります。

条件1: 読者の疑問に対する答えがあることが分かる

検索者は、疑問や課題を解決するために検索しています。タイトルを読んだ瞬間に「この記事に答えがありそうだ」と感じてもらう必要があります。

検索キーワード クリックされにくいタイトル クリックされやすいタイトル
離婚 手続き 流れ 離婚について 離婚手続きの流れ — 協議から届出までの5ステップ
相続 弁護士 費用 相続に関するご相談 相続を弁護士に依頼した場合の費用の目安と内訳
交通事故 慰謝料 相場 交通事故の損害賠償について 交通事故の慰謝料の相場 — 入通院・後遺障害・死亡の3種類

左のタイトルは何について書かれているかは分かりますが、読者の疑問に答える記事なのかどうかが分かりません。右のタイトルは「流れ」「費用の目安と内訳」「相場」のように、検索者が知りたい答えの種類が明示されています。

条件2: 検索キーワードがタイトルに含まれている

検索結果で表示されたとき、検索キーワードとタイトル内の文言が一致していると、読者は「自分が探していた情報だ」と直感的に判断できます。また、Googleの検索結果では検索キーワードに一致する部分が太字で表示されることがあり、視覚的にも目立ちます。

キーワードをタイトルに含める際のポイントは以下のとおりです。

  • キーワードはタイトルの前半に置きます — 検索結果の表示幅には限りがあり、タイトルの後半は省略されることがあります。キーワードが省略された部分にあると、読者に伝わりません
  • 不自然な詰め込みをしないようにします — 「離婚 手続き 流れ 費用 期間 弁護士」のようにキーワードを羅列すると、読者には不自然に見えます。メインのキーワードを1〜2個に絞りましょう
  • 検索者の言葉を使います — 「離婚訴訟における手続的流れの概説」よりも「離婚の手続きの流れ」のほうが、検索者が実際に使う言葉に近いです

条件3: タイトルの文字数が適切である

Googleの検索結果に表示されるタイトルの文字数には限りがあります。PCでは全角30〜35文字程度、スマートフォンでは36〜43文字程度が表示されます(デバイスや文字の種類によって変動します)。この文字数を超えると、タイトルの末尾が「…」で省略されます。

タイトルの文字数の目安は以下のとおりです。

  • 理想: 30文字以内 — PC・スマートフォンの両方で全文が表示されます
  • 許容: 35文字以内 — PCでは末尾が切れる場合がありますが、スマートフォンでは表示されます
  • 長すぎ: 40文字以上 — PCでもスマートフォンでも切れる可能性が高いです

文字数を意識する際のコツは、最も伝えたい情報を最初の20文字に入れることです。仮にタイトルが途中で切れたとしても、最初の20文字で記事の内容が伝わっていれば、クリックされる可能性は残ります。

弁護士の記事タイトルでよくある失敗パターン

弁護士の記事タイトルでクリック率が低くなる典型的な失敗パターンは五つあります。

失敗1: 抽象的すぎる

「離婚について」「相続のポイント」「交通事故の注意点」のように、何について書かれているかは分かるが、読者の具体的な疑問に答えているかどうかが分からないタイトルです。検索者は具体的な疑問を持って検索しているため、抽象的なタイトルはスルーされます。

失敗2: 法律用語が多い

「離婚訴訟における財産分与請求の手続的要件」のように、法律用語で構成されたタイトルです。弁護士にとっては正確な表現であっても、一般の検索者は「財産分与請求の手続的要件」で検索しません。「離婚のときに財産をどう分けるか」のほうが検索者の言葉に近いです。

失敗3: タイトルに事務所名を入れている

「離婚の手続き|○○法律事務所」のように、タイトルの後半に事務所名を入れるケースです。事務所名の分だけ文字数を消費し、記事の内容を伝える文字数が減ります。事務所名はタイトルではなくサイト名(WordPressの設定)で表示させるのが効率的です。

失敗4: すべてのキーワードを詰め込む

「離婚 手続き 流れ 費用 期間 相場 弁護士」のようにキーワードを羅列したタイトルです。SEOを意識してキーワードを入れようとした結果、日本語として不自然になり、読者に「この記事は信頼できなさそうだ」という印象を与えます。

失敗5: 煽りが強い

「知らないと損する離婚の手続き」「今すぐ弁護士に相談しないと大変なことに」のように、煽り表現を使ったタイトルです。弁護士の記事でこの種の表現を使うと、信頼性を損ないます。弁護士に期待される落ち着いた文体でタイトルを書いたほうが、長期的にクリック率が安定します。

失敗パターンと改善例の一覧

失敗パターン 失敗例 改善例
抽象的すぎる 相続のポイント 相続手続きの全体の流れと必要書類の一覧
法律用語が多い 離婚訴訟における手続的要件 裁判で離婚する場合の手続きと流れ
事務所名を入れている 交通事故の慰謝料|○○法律事務所 交通事故の慰謝料の計算方法と3つの基準
キーワード詰め込み 離婚 手続き 流れ 費用 弁護士 離婚手続きの流れと弁護士に依頼する場合の費用
煽りが強い 知らないと損する離婚の手続き 離婚の手続きで事前に知っておくべきこと

Search ConsoleでCTRを確認してタイトルを改善する手順

タイトルの改善は、感覚ではなくデータに基づいて行います。Google Search Consoleを使えば、自分のサイトのどの記事がどのキーワードで表示され、どのくらいクリックされているかを確認できます。

手順1: Search Consoleの「検索パフォーマンス」を開く

  1. Google Search Console(https://search.google.com/search-console)にログインします
  2. 左側のメニューから「検索パフォーマンス」をクリックします
  3. 上部のフィルターで期間を「過去3か月」に設定します
  4. 「合計クリック数」「合計表示回数」「平均CTR」「平均掲載順位」の四つのチェックボックスをすべてオンにします

手順2: CTRが低い記事を特定する

「ページ」タブをクリックすると、ページ(URL)ごとの表示回数・クリック数・CTR・掲載順位が一覧で表示されます。ここから、以下の条件に合う記事を探します。

  • 表示回数が多いのにCTRが低い記事 — 検索結果に表示されているのにクリックされていません。タイトルに改善の余地があります
  • 掲載順位が10位以内なのにCTRが3%以下の記事 — 1ページ目に表示されているのに期待されるクリック率を下回っています

これらの条件に合う記事がタイトル改善の対象候補です。

手順3: その記事がどのキーワードで表示されているかを確認する

特定した記事のURLをクリックし、「クエリ」タブを見ます。そこに表示されているのが、その記事が検索結果に表示されたときの検索キーワードの一覧です。

確認するポイントは以下のとおりです。

  • 最も表示回数が多いキーワードは何か — そのキーワードに対応するタイトルになっているかを確認します
  • タイトルに含まれていないキーワードはないか — 表示回数が多いのにタイトルに含まれていないキーワードがあれば、タイトルを修正する候補になります

手順4: タイトルを修正する

手順3で確認したキーワードを踏まえて、タイトルを修正します。修正のポイントは以下のとおりです。

  1. 最も表示回数が多いキーワードをタイトルの前半に入れます
  2. 読者の疑問に対する答えの種類を明示します(「流れ」「費用」「手順」「一覧」など)
  3. 文字数を30文字以内に収めます
  4. 法律用語があれば日常語に置き換えます

手順5: 修正後のCTRを確認する

タイトルを修正した後、2〜4週間程度でSearch Consoleのデータに変化が現れます。修正前と修正後のCTRを比較し、改善されたかどうかを確認しましょう。

注意すべき点が二つあります。一つは、タイトルを修正するとGoogleが検索結果の表示を更新するまでに数日〜数週間かかることがあります。修正直後にCTRが変わらなくても、しばらく待ってから判断しましょう。もう一つは、Googleがタイトルを書き換えることがあることです。Googleは、ページの内容とタイトルが一致していないと判断した場合、検索結果に表示するタイトルを独自に書き換えることがあります。修正後に検索結果を確認して、自分が設定したタイトルが表示されているかどうかも確認しましょう。

まとめ

タイトルは検索結果で読者が最初に目にする情報であり、クリックするかどうかを決める最大の要素です。

  • クリックされるタイトルの条件は「答えがあることが分かる」「検索キーワードが含まれている」「文字数が適切」の三つです
  • 弁護士の記事でよくある失敗は「抽象的」「法律用語が多い」「事務所名を入れている」「キーワード詰め込み」「煽りが強い」の五つです
  • Search Consoleの「検索パフォーマンス」で表示回数が多くCTRが低い記事を特定し、表示されているキーワードに合わせてタイトルを修正します
  • 修正後は2〜4週間待ってからCTRの変化を確認します

まずはSearch Consoleで自分の記事のCTRを確認し、表示回数が多いのにクリックされていない記事を1本選んで、タイトルを修正するところから始めるとよいでしょう。

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