弁護士がポータル掲載の費用対効果を3ステップで計算する方法

この章で学ぶこと

ポータルサイトの掲載料が元が取れているかどうかを、3ステップで計算する方法を学びます。受任件数を数える、1件あたりの獲得コストを計算する、着手金と並べて比較する、この3つだけで費用対効果を判断できるようにします。

弁護士がポータル掲載の費用対効果を3ステップで計算する方法

集客の全体像を体系的に学んでいく中で、各施策の費用対効果を自分で計算できることは基本中の基本だ。ポータルサイトに掲載料を払っているが、元が取れているのかどうか分からない。計算しようにも何をどう計算すればよいか分からないし、複雑な経営分析に時間を使いたくもない。そのまま放置している事務所は多い。

実は、必要な計算は3ステップで終わる。受任件数を数える、1件あたりの獲得コストを計算する、着手金と並べて比較する。この3つだけだ。この章では、3分で終わる費用対効果の計算方法を説明する。

ステップ1:ポータル経由の受任件数を数える

最初にやることは、ポータルサイト経由で受任した件数を数えることだ。問い合わせの件数ではなく、実際に受任に至った件数を使う。

直近3か月の受任件数を思い出してほしい。正確な数字が分からなければ、ざっくりでよい。「3か月で2件くらい」「半年で5件くらい」といった粒度で構わない。

もし受任件数がまったく分からない場合は、今月から記録を始める。問い合わせが来たときに「どこで当事務所を知りましたか」と聞くだけでよい。1か月分のデータがあれば、次のステップに進める。

ここで使う数字をまとめると次のとおりだ。

  • 集計期間(例:直近3か月)
  • その期間のポータル経由の受任件数(例:3件)

受任件数を月あたりに換算しておく。3か月で3件なら、月あたり1件だ。

ステップ2:1件あたりの獲得コストを計算する

計算式はこれだけだ。

1件あたりの獲得コスト = 月額掲載料 ÷ 月あたりの受任件数

月額掲載料は、プランの基本料金にオプション料金を足した合計額を使う。請求書を確認すれば分かる。

たとえば、月額掲載料がA円で、月あたりの受任件数が1件であれば、1件あたりの獲得コストはA円だ。月2件ならA/2円になる。

この数字が、「1件の案件を獲得するためにいくら払っているか」を示している。

ステップ3:着手金と並べて判断する

最後に、ステップ2で出した獲得コストと、ポータル経由で受任した案件の着手金を比較する。

着手金 > 獲得コスト → 元が取れている

着手金 < 獲得コスト → 元が取れていない

たとえば、獲得コストが1件あたり10万円で、受任した案件の着手金が30万円であれば、差し引き20万円のプラスだ。元は十分に取れている。

一方、獲得コストが1件あたり15万円で、着手金が10万円であれば、1件受任しただけでは赤字になる。報酬金(成功報酬)を含めれば黒字になる可能性はあるが、着手金だけで元が取れていないなら、掲載内容の見直しか、プランの縮小を検討する段階だ。

分野によって着手金の水準は大きく異なるため、複数の分野を扱っている場合は、ポータル経由で多い分野の着手金で比較するのが現実的だ。

まとめ

ポータル掲載の費用対効果は、3ステップで計算できる。

  1. ポータル経由の月あたりの受任件数を数える
  2. 月額掲載料÷受任件数で、1件あたりの獲得コストを出す
  3. 獲得コストと着手金を比較して、元が取れているか確認する

複雑な分析は必要ない。必要な数字は、月額掲載料・受任件数・着手金の3つだけだ。受任件数が分からなければ、今月から「どこで知りましたか」と聞いて記録を始めればよい。1か月分のデータがあれば、この3ステップで掲載を続けるべきかどうかが数字で判断できる。

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