弁護士がホームページを作り直すか直すかを判断する2つの基準
結論・要点
サイトを作り直すかどうかは、同期の事務所が新しくしたかどうかでは決まりません。決まるのは自分の事務所の相談経路と商圏の2つで、判定は作り直す・いまのサイトを直す・いまは手を付けないの3つに分かれます。直近の新規相談を経路別に数え、実際に相談者が来ている範囲で自分の事務所が見つかるかを確かめれば、必要かどうかを自分の記録で説明できます。
目次
- 作り直すか、いまのサイトを直すか、いまは手を付けないか──判定は3つに分かれる
- 相談経路から見る──直近の新規相談を経路別に数え、紹介を3つの欄に分ける
- 商圏から見る──実際に相談者が来ている範囲で、探した人の受け皿になっているか
- 2つの材料を3つの判定に当てる──判定ごとに、先に決めることと後回しでよいこと
- 【モデルケース解説】相続と離婚に注力する事務所が判定に至るまで
- 判定が決まらないとき──決める前に数え始める3つ
- まとめ──作り直すかどうかは、相談経路と商圏の2つで説明できる
作り直すか、いまのサイトを直すか、いまは手を付けないか──判定は3つに分かれる
判断が止まるところ──「必要とも要らないとも説明できない」
修習同期がサイトを新しくしたと聞いた。制作会社から案内のメールが届いている。事務所のサイトは開業したときのままで、何年も触っていない。そもそもサイトを持っていない。相談は紹介で回っているので、いま困っているわけではない。それでも、作り直したほうがいいのかと事務所の中で聞かれると、必要とも要らないとも説明できない。現状を確かめたあとに判断が止まるのは、おおむねこのあたりです。
判断の材料は、同期の事務所の側ではなく、自分の事務所の側にあります。しかも見るものは多くありません。いまの相談がどこから来ているかと、自分の商圏で探した相談者の受け皿になっているか。この2つで判定は決まり、判定は作り直す・いまのサイトを直す・いまは手を付けないの3つに分かれます。
前のページ「まず現状把握──サイト診断から始める」で出てくるのは、いまのサイトの状態です。ここで足すのは、その状態を受けて「手を入れる先が、いまのサイトの中にあるのか、外にあるのか」を決める材料です。
このページでは、相談経路の数え方、商圏の確かめ方、当てはめ方の順に進み、モデルケースで一つの事務所が判定に至るまでを通しで見ます。最後に、判定が決まらない場合に何を数え始めるかを置きます。制作費用の相場、デザインの良し悪し、作り直したあとの効果は扱いません。
判定の3つと、判定に使う2つの材料
サイトの話は「作り直すか、何もしないか」の二択で語られがちですが、実際には3つに分かれます。この分け方と2つの材料は、ウェブ集客の支援をしてきた側が判断に使っている枠組みで、調査に裏づけられたものではありません。
| 判定 | 相談経路の見え方 | 商圏の見え方 |
|---|---|---|
| 作り直す | 紹介が中心で、サイトや地図から来た相談がほとんどない | 地域名と分野名で探しても辿り着けない。分野ごとのページを足せない作り |
| いまのサイトを直す | 紹介が中心だが、紹介で来た相談者が来所前に事務所名を調べている | 事務所名で検索すれば自分のサイトが出る。分野ごとのページを足せる作り |
| いまは手を付けない | 紹介が相談の大半を占め、その紹介元が一つの欄に偏っていない | 商圏で探されている分野が、いま受けている分野・受けたい分野と重なっていない |
2列目と3列目が、判定に使う材料です。相談経路は事務所の中に残っている記録から出て、商圏は事務所の外を見て確かめます。どちらも自分の事務所のもので、同期の事務所の様子はここに入っていません。判定ごとに先にやることは、材料をそろえたあとの節で扱います。
言葉の使い分けも先に置きます。「作り直す」はいまのサイトとは別にページの単位から作り直すこと、「直す」はサイトの中で欄や文言を入れ替えることです。サイトを持っていない場合は「作り直す」に当たります。
同期の事務所の判断が、そのままは移らない理由
同期の事務所で作り直しが正しい判断だったとしても、それはその事務所の相談経路と商圏に対する判断です。顧問先からの紹介が中心の事務所と、個人の依頼者からの紹介が中心の事務所とでは、サイトに期待する役割が違います。扱う分野が違えば、商圏で探されているかも変わります。同じ判断がそのまま移せる相手ではない、という意味です。
相談経路から見る──直近の新規相談を経路別に数え、紹介を3つの欄に分ける
経路別に並べる表──空欄を自分の記録から埋める
最初に数えるのは、いまの相談がどこから来ているかです。直近の新規相談を経路別に並べます。期間はさかのぼれる範囲で決めてかまいません。
| 経路 | 件数 | 割合 |
|---|---|---|
| 知人・依頼者の紹介 | ||
| 顧問先の紹介 | ||
| 他の弁護士・隣接する士業からの紹介 | ||
| 法律相談センター・法テラス経由 | ||
| 事務所のサイト・地図から | ||
| その他・経路不明 | ||
| 合計 |
経路が相談カードに残っていない場合は、受任した事件の記録と紹介元への連絡の履歴を突き合わせると、いくつかは埋まります。分からないものは「その他・経路不明」に入れます。経路不明の欄が大きいこと自体が判定で使う材料になります。この作業は、事務所でウェブ集客を担当する事務員や広報の方に任せられます。
紹介を3つの欄に分ける理由
知人・依頼者の紹介は、過去の依頼者や個人的なつながりに支えられています。顧問先の紹介は顧問契約が続くあいだ続きます。他の弁護士や隣接する士業からの紹介は、相手方の事務所の事情や担当者の交代で変わります。細り方の事情が違うので、一つの欄にまとめると、どこかが細ったときに残りで足りるのかが見えません。
「ここを超えたら危うい」という線は引かない
割合を出したあとに、ここを超えたら危ういという線を引きたくなりますが、その線は引きません。紹介が何割を超えると事務所が回らなくなるかを示せる根拠を、こちらは持っていないためです。
見るのは水準ではなく、内訳が動いているかと、いちばん大きい欄が細ったときに残る欄があるかです。ある欄だけで相談の大半が占められ、ほかが空いているなら、その欄の事情が変わったときに置き換わるものがない状態だ、とまでは言えます。そこから先は、こちらには言えません。
「サイト・地図から」が空でも、サイトが使われていないとは限らない
次に見るのが「事務所のサイト・地図から」の欄です。ここが空でも、紹介で来た相談者が来所前に事務所名を調べていることがあります。この場合、サイトは入口ではなく、来ると決めた人が確かめる場所として働いています。入口なのか確かめる場所なのかで、直す箇所が変わります。
確かめ方は、受付での一言です。「お越しになる前に、当事務所のことをお調べになりましたか」と聞き、調べたと言われたら「何をご覧になりましたか」まで聞いて相談カードに残します。事務所のサイトか、地図か、弁護士会の名簿か、探したが見つからなかったのか。ここまで残せば、次の節と突き合わせられます。
商圏から見る──実際に相談者が来ている範囲で、探した人の受け皿になっているか
商圏は、一般の目安を借りずに自分の記録から決める
相談経路を数えても見えないのは、事務所の外で自分を探している人がいるかどうかです。ここで、もう一つの材料を取ります。
何キロ以内、車でどれくらい、といった一般の目安を借りてくる必要はありません。相談カードに住所か最寄り駅が残っていれば、直近の新規相談をその欄で並べるだけで、実際にどこから来られているかが出ます。それが自分の事務所の商圏です。一般の目安を当てはめると、来ていない範囲まで数えたり、遠方から通う相談者を範囲の外に落としたりします。
商圏の中で確かめる6つ
商圏が決まったら、その中で自分の事務所が見つかるかを確かめます。前のページの簡易チェックと同じ検索を使いますが、見るのは順位ではなく、判定の材料として何が言えるかです。
- 事務所名で検索したとき、自分のサイトが最初に出るか — 出なければ、来所前に調べた人は別のものを見ています
- 「地域名 弁護士」で検索したとき、自分の事務所が出てくるまでにいくつ並ぶか — 出てこなければ、そう記録します
- 「地域名 分野名 弁護士」で同じことを分野ごとに確かめる — 分野名は、実際に受けている分野の言い方をそのまま入れます
- 上に並んでいる事務所は、その分野のページを単独で持っているか — 見るのはページの持ち方だけで、見た目は評価しません
- Googleビジネスプロフィール(検索結果や地図に出る事務所の情報欄)に自分の事務所が出ているか。面談できる時間と初回相談の受け方は入っているか
- 直近で最も多く受けた分野で、商圏の検索結果に自分の事務所が出ているか
最後の項目が、自分の側の材料です。多く受けている分野が商圏の検索結果に出てこないなら、その分野は紹介だけで来ており、代わりの経路がない状態です。逆に、検索結果には出ているのにサイトから相談が来ていない場合は、探されている言い方とページの言い方がずれていることがあります。
確かめた結果は、その場でメモに残します。検索に使った言葉、自分の事務所が出たか、上に並んだものはポータルサイトか他の事務所か、確かめた日の4つです。使った言葉を残していないと、次に確かめたときの違いが、事務所の側の変化なのか検索した言葉の違いなのかが分かりません。
受け皿になっていないことが、そのまま作り直しの理由にはならない
一つ断っておきます。地域名と分野名を組み合わせて弁護士を探す人がいる、というのは、ウェブ集客の支援をしてきた立場からの見立てです。どれくらいの相談者がその探し方をするかを示せる調査は、こちらの手元にありません。ここで確かめるのは割合ではなく、そういう探し方をした人がいたときに自分の事務所が受け皿になっているか、その一点だけです。
そして、受け皿になっていないからといって、それだけで作り直しが必要になるわけでもありません。商圏で探されている分野と、これから受けたい分野が重なっていなければ、受け皿を用意する必要そのものがありません。
2つの材料を3つの判定に当てる──判定ごとに、先に決めることと後回しでよいこと
当てはめの4つ
2つの材料がそろったら、次のように当てはめます。
- 紹介が相談の大半を占め、紹介元が一つの欄に偏っておらず、商圏で探されている分野の受け皿を必要としていない → いまは手を付けない
- 紹介が中心で、来た相談者が来所前に事務所名を調べている → いまのサイトを直す
- 商圏で探した人の受け皿になっておらず、いまのサイトに分野ごとのページを足せない → 作り直す
- 商圏で探した人の受け皿になっていないが、分野ごとのページを足せる作りである → 直す
3つ目と4つ目の分かれ目は、ページを足せるかどうかです。更新のたびに外部に依頼しないと文言を変えられない、分野ごとのページという単位がない、という状態では足せません。ここで「直す」を選ぶと、直せる範囲が受け皿の用意に届かないまま費用だけがかかります。
手を付けない場合と直す場合──先にそろえる欄
いまは手を付けないという判定は、何もしないことではありません。あとの節に挙げる記録を始め、Googleビジネスプロフィールの情報(場所と行き方・面談できる時間・初回相談の受け方)はそろえます。紹介で来た相談者が来所前に調べたときに、最初に目に入るのがここであることがあるためです。
いまのサイトを直すという判定なら、先に手を付けるのは、事務所名から来た人が確かめる欄です。場所と行き方、面談できる時間、初回相談の受け方、受けている分野の一覧。この4つが一目で分かる状態にします。入口を増やす作業は、ここが整ってからです。
作り直す場合──発注の前に、自分の言葉で決める3つ
発注の前に、次の3つを自分の言葉で決めます。決めずに頼むと、開業したときと同じ形の発注になり、同じ状態のサイトにもう一度費用をかけることになります。
- ページの単位 — 事務所全体の紹介だけにするのか、分野ごとにページを持つのか。持つなら、多く受けた分野と受けたい分野を並べて、どれから作るかを決めます
- 公開後に自分で足せるか — 分野を増やすとき、解決した事案を書くときに、外に頼まずページを足せる作りか。足せないと、次の作り直しまで同じ状態が続きます
- 問い合わせの入口 — トップページだけでなく、分野ごとのページからも問い合わせられるか
3つを決めていれば、制作を全部外に出しても、上がってきたものを自分の要件と突き合わせられます。書けないまま頼むと、確かめる基準を持たずに受け取ることになります。
なお、サイトを作り直した事務所で相談経路がその後どう変わったかは書きません。その記録を、こちらが手元に持っていないためです。決められるのは、いまの相談経路と商圏から見てどの判定に当たるかと、その判定で先に何をするかまでです。
後回しでよいものも挙げます。見た目に手を入れる、写真を撮り直す、記事を増やす。これらは判定の材料ではなく、判定と要件が決まってから考えることになります。
【モデルケース解説】相続と離婚に注力する事務所が判定に至るまで
事務所の設定と、手元にあった記録
想定読者にあたる事務所を一つ立てて、2つの材料をそろえ、判定に至るまでを通しで見ていきます。地方都市にある弁護士2名・事務員1名の事務所で、相続と離婚に注力しています。開業のときに作ったサイトがあり、その後は触っていません。相談は紹介で回っており、いま困ってはいません。制作会社から案内が届いたのをきっかけに、作り直すかどうかを決めることにしました。
手元にあったのは相談カードと受任した事件の記録です。相談カードには住所か最寄り駅の欄がありますが、どこから聞いて来られたかの欄はありません。表を埋めるところと検索の確認は事務員、当てはめは弁護士が担当しています。
STEP1: 相談経路を6つの欄に振り分ける
まず、さかのぼれる範囲の新規相談を、前の6つの欄に振り分けました。経路の欄がないため、受任した事件の記録と紹介元への連絡の履歴を突き合わせています。
いちばん大きくなったのは「知人・依頼者の紹介」、次が「他の弁護士・隣接する士業からの紹介」でした。「顧問先の紹介」と「事務所のサイト・地図から」は空欄、「法律相談センター・法テラス経由」にはいくつか入りました。そして「その他・経路不明」が、2番目に近い大きさで残りました。
分かったのは2つです。紹介の中でも顧問先の欄が空いていて、個人の依頼者と他の士業に支えられていること。もう一つは、経路不明の欄が大きく、この表だけでは材料として弱いことです。
STEP2: 受付で、来所前に調べたかを聞く
次に、紹介で来た相談者に、来所前に事務所のことを調べたかを受付で聞くようにしました。しばらく続けると、調べたと答える相談者が続きます。何を見たかまで聞くと、事務所のサイトという答えのほかに、地図を見た、名前で検索したが事務所のサイトか分からないものを見た、という答えが混じっていました。
サイトは相談の入口としては働いていないものの、来ると決めた人が確かめる場所としては働いている、ということになります。この時点で「いまのサイトを直す」に近い材料が出ていますが、これは事務所の中から見た材料です。
STEP3: 商圏を決めて、その中で自分の事務所を探す
相談カードの住所と最寄り駅の欄で、直近の新規相談を並べました。市内と隣接する市の一部に集まっており、遠くから通う相談者もわずかにいます。この範囲を商圏とし、一般の目安は使っていません。6つの確認の結果が次のとおりです。
| 確かめたこと | 結果 |
|---|---|
| 事務所名で検索 | 自分のサイトが最初に出た |
| 「地域名 弁護士」で検索 | ポータルサイトと他の事務所が並び、自分の事務所は出ない |
| 「地域名 相続 弁護士」「地域名 離婚 弁護士」 | どちらも出ない |
| 上に並んだ事務所のページの持ち方 | 分野ごとのページを単独で持つ事務所が並ぶ |
| Googleビジネスプロフィール | 出ているが、面談できる時間と初回相談の受け方が空欄 |
| 最も多く受けた分野(相続)の検索結果 | 自分の事務所は出ない |
事務所名で検索すれば自分のサイトが出るので、STEP2で聞き取った「名前で調べた人」の受け皿にはなっています。一方、地域名と分野名から探した人の受け皿にはなっていません。いちばん多く受けている相続の相談は、紹介だけで来ている状態です。
STEP4: 2つを並べて判定に当てる
紹介が中心で、来た相談者が来所前に事務所名を調べている──ここまでは当てはめの2つ目、「いまのサイトを直す」に当たります。ところが、商圏で探した人の受け皿になっていないという材料が重なります。分かれ目は、分野ごとのページを足せるかどうかです。
この事務所のサイトは、文言を変えるにも制作会社に依頼が必要で、分野ごとのページという単位がありません。足すこと自体ができない作りです。4つ目ではなく3つ目に当たり、判定は「作り直す」になりました。
そこで、発注の前に決める3つを書き出しました。ページの単位は相続と離婚を分けて持ち、多く受けている相続から作ること。公開後は事務所の側で分野のページと解決した事案を足せる作りにすること。問い合わせの入口はトップページと分野ごとのページの両方に置くこと。空いていたGoogleビジネスプロフィールの欄は、作り直しを待たずに埋めます。
ここで示したのは、材料からどの判定に当たるかまでです。作り直したあとに相続の相談がサイトから来るようになるかは分かりません。分かるのは、作り直しの要件を自分の記録から説明できる状態になった、というところまでです。
判定が決まらないとき──決める前に数え始める3つ
見え方が食い違う場合
モデルケースでは判定まで進みましたが、そうならないこともあります。紹介で相談は足りているのに商圏では自分の事務所が出てこない。逆に、検索結果には出ているのにそこから来た相談はほとんどない。経路の記録が残っておらず、経路不明の欄が大半を占める。こういう場合、前の節の当てはめに当てても判定が決まりません。
決める前に数え始める3つ
決まらないまま作り直すか見送るかの二択にしないために、決める前に数え始めます。
- 新規相談のたびに、経路を相談カードに書く — 前の表と同じ区分で書きます。あとから思い出して埋めると、経路不明の欄が増えます
- 紹介で来た相談者に、来所前に事務所名を調べたか、何が出たかを受付で聞く — 調べたかどうかだけでなく、何を見たかまで残します
- 地図や検索から届いた問い合わせの中身を、営業の連絡と分けて残す — 数だけでなく、どの分野の相談だったかを残します
3つとも、受付と相談カードの運用の中で回せます。表計算のファイルでも、机に置いた紙でもかまいません。サイト側の数字を事務所でも見られるようにする道具もあります(キジラクにも解析の機能があります)が、まずはこの3つを手元で残すところからです。
いま困っていないうちに始める理由と、区切りの決め方
いま困っていないうちに数え始めるのには理由があります。サイトに手を入れてから相談の来方に変化が出るまでには時間がかかります。どれくらいかかるかを示せる記録はこちらにないので期間は書きませんが、必要になってから数え始めると、比べる「手を入れる前の数字」がありません。
区切りをどこに置くかは事務所ごとに決めます。経路別の数がある程度たまり、判断を先送りにしすぎない長さ、という目安になりますが、どこが適切かを示せる調査は持っていません。区切りが来たら、同じ表を作り、同じ確認を商圏でもう一度行い、同じ当てはめに当て直します。使うのは、周りの動きや届いた案内ではなく、自分の事務所の記録です。
まとめ──作り直すかどうかは、相談経路と商圏の2つで説明できる
このページで学んだこと
サイトを作り直すかどうかは、同期の事務所が新しくしたかどうかでは決まりません。決まるのは自分の事務所の相談経路と商圏の2つで、判定は作り直す・いまのサイトを直す・いまは手を付けないの3つに分かれます。
相談経路では、直近の新規相談を経路別に数え、紹介を3つの欄に分けて内訳が動いているかを見ます。来所前に事務所名を調べているかも、同じ場面で聞けます。商圏は、実際に相談者が来ている範囲で決め、地域名と分野名から探した人の受け皿になっているかを確かめます。判定が決まらなければ、決める前に3つを数え始め、区切りが来たら当て直します。
次のステップ──集客の全体像と数字の見方へ
ここまでで「なぜ法律事務所のウェブ集客か」の内容がそろいました。集客の現状と限界に始まり、検索との相性、資産と広告の違い、チャネルの比較、AI時代の変化、分野を絞ったサイトの考え方、現状の把握と続き、最後に手を入れる先を決めるところまで来ました。
判定が決まっても、決まらずに数え始めることになっても、次に必要になるのは同じものです。相談が届くまでの流れを段階に分けて、どこで人が減っているのかを見る見方です。このページで数え始めた経路の記録は、その流れのいちばん下、相談に至った段階にあたります。次のカリキュラム「法律事務所の集客ファネル」では、この見方を学びます。
✓ 実践チェックリスト
- □ 直近の新規相談を6つの経路の欄に振り分け、大きい欄と空いている欄を見た
- □ 紹介で来た相談者に、来所前に事務所名を調べたかを受付で聞き始めた
- □ 相談カードの住所・最寄り駅から、自分の事務所の商圏を決めた
- □ 商圏の中で6つの確認を行い、検索に使った言葉と日付を残したうえで、4つの当てはめから判定を選んだ
- □ 判定ごとの「先にやること」に着手した(記録を始める/確かめる欄を直す/発注前に3つを決める)
- □ 判定が決まらない場合は、決める前に数える3つを始め、区切りを自分で決めた