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業務紹介ページの作り方──争点別に業務を分類する

結論・要点

交通事故(被害者側)の業務紹介ページは、争点別――示談交渉・後遺障害等級認定・慰謝料/損害賠償請求・過失割合・死亡事故――で設計します。検索では「いくら受け取れるか知りたい」が40.8%と賠償額に集中し、「進め方・手続きを知りたい」は11.9%にとどまるからです。怪我の程度は各争点ページ内の分岐として扱います。必要な要素(What)→根拠(Why)→実例(How it looks)の3層で解説します。

目次

  1. 業務紹介ページに必要なコンテンツ(What)
  2. なぜこの構成が必要か──総論の知識で理解する(Why)
  3. サンプルサイトで見る実例(How it looks)
  4. 実践チェックリスト

交通事故(被害者側)の業務紹介ページは、争点別――示談交渉・後遺障害等級認定・慰謝料/損害賠償請求・過失割合・死亡事故――で設計します。検索では「いくら受け取れるか知りたい」が40.8%と賠償額に集中し、「進め方・手続きを知りたい」は11.9%にとどまるからです。怪我の程度は各争点ページ内の分岐として扱います。必要な要素(What)→根拠(Why)→実例(How it looks)の3層で解説します。

業務紹介ページに必要なコンテンツ(What)

業務紹介ページは、業務を並べる一覧ページ(/service/)と、業務ごとに説明する個別業務ページの二層です。最初に決めるのは、個別ページを何を単位に切るか、つまり分類軸です。

分類軸は「怪我の程度」ではなく「争点」で切る

交通事故の業務ページを作ろうとすると、まず「むちうち」「骨折」「後遺障害が残ったケース」と怪我の程度で分けたくなります。事件の重さも報酬額も怪我の程度で決まるので、事務所側の感覚としては自然です。

しかし検索者による検索は怪我の名前では動いていません。検索数の大きい順に「死亡事故」(60,500)、「交通事故 慰謝料」(36,200)、「示談」(9,900)、「逸失利益」(6,600)、「異議申立」(4,400)と、いずれも争点や手続きの名前です。怪我の名前で検索する人も、その先で知りたいのは「その怪我でいくら受け取れるか」であって、怪我の分類そのものではありません。

そこで被害者側の標準形は、示談交渉/後遺障害等級認定/慰謝料・損害賠償請求/過失割合の争い/死亡事故という争点別の5本です。離婚では手続きの段階(協議・調停・裁判)でもう一軸を立てますが、交通事故では立てません。理由はWhy層で説明します。

怪我の程度は各争点ページの中の分岐として書く

怪我の程度を捨てるわけではありません。ページを立てる単位ではなく、ページの中の見出しの単位にします。後遺障害等級認定ページならむちうちで14級・12級を争う場合/骨折後の可動域制限/高次脳機能障害と症状ごとに節を分け、慰謝料ページなら通院期間の長短と後遺症の有無で段落を分ける、という形です。

同じ「むちうち」でも、等級が非該当だった人と、等級は出たが示談額に納得できない人では読むべきページが違います。訪問者を分けているのは怪我ではなく争点だ、というのが分類軸の判断の核心です。

個別業務ページの基本構成

個別業務ページは、どの争点でも次の6要素で構成します。順序にも意味があります。

  • 悩みの提示: 「こんなお悩みはありませんか」の形で4項目前後
  • 業務概要: 制度の説明と弁護士が何をするか。交通事故では3つの基準(自賠責基準・任意保険基準・弁護士基準)の説明をほぼ必ず入れます
  • 解決までの流れ(STEP形式): 受任から解決までを4〜5段階で可視化し、手続きの説明はここに集約する
  • 受け取れる金額の目安: 算定の考え方と、金額が動く要因
  • 料金目安とよくある質問: 着手金・報酬金と弁護士費用特約の扱い。質問は3問前後
  • CTA: ページ末尾に必ず置き、途中にも1〜2箇所置く

4番目の「受け取れる金額」と5番目の「料金」を混同しないでください。被害者側の関心は圧倒的に前者にあります。

5業務のページ設計早見表

ページ 必ず載せる内容 ページ内で分岐させる怪我・状況 対応する主なKW(月間検索数)
示談交渉 3つの基準の違い・提示額の位置づけ・示談は一度成立するとやり直せないこと 治療中の打ち切り打診/症状固定後の金額提示 示談(9,900)/示談書(6,600)
後遺障害等級認定 1〜14級の仕組み・事前認定と被害者請求の違い・必要な医証・異議申立て むちうち(14級/12級)/骨折後の可動域制限/高次脳機能障害 異議申立(4,400)
慰謝料・損害賠償請求 損害項目の一覧・入通院慰謝料の算定・休業損害・逸失利益 会社員/主婦/自営業者の休業損害/通院期間の長短 交通事故 慰謝料(36,200)/逸失利益(6,600)
過失割合の争い 過失割合の決まり方・証拠(ドラレコ・実況見分調書)・最終受取額への影響 追突/自転車と車/駐車場内 10対0 事故 示談金 相場(4,800)/追突事故 過失割合(1,000)
死亡事故 死亡慰謝料・死亡逸失利益・相続人の確定・刑事手続との関係 ―(分岐は不要) 死亡事故(60,500)

数値は交通事故(被害者側)のキーワードデータ(月間検索数100以上・分野語を含む1,746件/キジラク調べ・2026-08-12抽出)によります。この分野は周辺語のノイズが極端に多く、治療や休業の話題からマッサージ・レンタカーといった語が混入して総検索数の約8割を占めます。総量で市場規模を語ると誤ります。

なぜこの構成が必要か──総論の知識で理解する(Why)

争点軸の根拠──関心の4割が「いくら受け取れるか」(総論06)

総論06「キーワードの調べ方と検索意図」のとおり、ページの切り方は検索意図の分布に合わせます。被害者側で最も多い意図は「いくら受け取れるか知りたい」で40.8%。離婚(請求者側)の28.9%を上回り、関心が一点に集中している分野です。

上位は「交通事故 慰謝料」(36,200)、「交通事故 慰謝料 計算」(8,800)、「交通事故 慰謝料 早見表」(7,200)、「逸失利益」(6,600)、「慰謝料 相場」(5,400)。すべて金額の検索で、しかも「慰謝料」「逸失利益」「示談金」という争点の名前で検索されています。だから争点でページを切り、その中で必ず金額に触れます。

逆に、自分が払う弁護士費用を調べる「費用がいくらか知りたい」はわずか1.7%です(離婚・請求者側は3.8%)。弁護士費用特約の普及で「費用は保険から出る」という前提が広がっているためでしょう。料金の記述は特約で賄えることを説明する場所になります。

手続き軸のページを立てない理由(総論06)

離婚(請求者側)では「進め方・手続きを知りたい」が22.8%あり、協議から裁判までを1本の線で見せる手続きページを立てます。交通事故(被害者側)ではこの意図は11.9%と約半分です。

理由は立場の違いです。離婚では依頼者本人が協議を始め、調停を申し立て、裁判に進むかを決めます。交通事故では手続きの主導権を依頼者になりうる人が持っていません。治療費を打ち切るのも示談額を提示するのも相手方の保険会社です。依頼者になりうる人の問いは「自分から何を始めるか」ではなく「相手が動いてきたときにどう対応するか」であり、これは争点ごとに答えが違います。

実際、手続き系の検索の中身は「示談書」(6,600)、「休業損害 証明書」(5,400)、「異議申立」(4,400)と全体像ではなく個別の書類名です。独立した手続きページではなく、該当する争点ページのSTEPとFAQで拾うほうが自然です。

比較項目 離婚(請求者側) 交通事故(被害者側) 業務紹介ページへの反映
いくら受け取れるか知りたい 28.9% 40.8% 交通事故は全ページで金額に触れる
進め方・手続きを知りたい 22.8% 11.9% 離婚は手続きページを独立させる。交通事故は各争点ページのSTEPに分散させる
手続きの主導権 依頼者本人 相手方保険会社 「相手が動いたときにどうするか」を主語にして書く
分類軸 手続き別×争点別の二軸 争点別の一軸 個別ページは5本前後。怪我の程度はページ内の分岐にする

二番目の関心「自分のケース」は下層で受ける(総論05)

二番目に多いのは「自分のケースについて知りたい」で21.1%です。「追突事故」(4,400)、「当て逃げ されたら」(3,600)、「通勤中の事故 労災」(1,900)のように事故の型や状況で検索されています。

ここでページを増やす方向に進むと際限がありません。総論05のトピッククラスタで言えば、業務紹介の個別ページは中間層です。中間層は争点で5本に固定し、事故の型・怪我の名前は下層のコラム記事で受けて、そこから該当する争点ページへ内部リンクで送ります。訪問者が事故からどの段階にいるかで、読まれる業務ページも変わります。

事故からの段階 訪問者の状態 読まれる業務ページ 代表KW(月間検索数)
症状固定の前後 痛みが残るのに症状固定と言われた 後遺障害等級認定 異議申立(4,400)
示談額の提示後 提示額が妥当か判断できない 示談交渉/過失割合の争い 慰謝料 相場(5,400)/10対0 事故 示談金 相場(4,800)
死亡事故の直後 遺族として何をすべきか分からない 死亡事故 死亡事故(60,500)

ページ内の並び順を検索意図に合わせる(総論07)

総論07「読まれて選ばれる記事の作り方」のとおり、ページ内の順序も検索意図の強い順に合わせます。被害者側では制度の説明(3つの基準)→受け取れる金額の目安→解決までの流れ→期限と条件→料金とFAQ→CTAが基本形です。

制度の説明を先頭に置く理由は二つあります。ひとつは「制度の意味を知りたい」という検索が7.0%あり、「自賠責保険」(60,500)、「示談」(9,900)と大きな検索数を持つこと。もうひとつは、基準の説明を飛ばして増額の話をすると根拠のない宣伝に見えてしまうことです。提示額がなぜ低いのかを制度として説明して初めて、増額の話が理屈になります。

期限の記述も落とせません。「できるかどうかの条件を知りたい」が4.5%あり、「損害賠償請求 時効」(1,600)が並びます。示談は一度成立すると原則やり直せないという不可逆性もあわせて書けば、相談を先延ばしにしない理由になります。「やり方や選択肢を比べたい」も6.5%あり、上位は「物損事故と人身事故の違い」(3,600)です。検索者は隣り合う制度の区別に迷っているので、業務概要では違いを明示的に書きます。

「専門」を使わずに専門性を示す(業務広告規程)

業務紹介ページは事務所の能力を語る場所なので、業務広告に関する規程と最も距離が近いページです。とりわけ注意すべきが「専門」表記です。日本弁護士連合会の業務広告に関する指針では、専門の表示は客観的な判定基準が確立していないため誤導のおそれがあるものとして慎重な対応が求められています。「交通事故専門弁護士」といった表記は避けるのが実務上の標準です。代替表現には次のようなものがあります。

  • 「交通事故案件に注力しています」
  • 「後遺障害等級認定の申請サポート実績」「交通事故分野の取扱件数が年間○件」(事実に基づく範囲で)

交通事故で難しいのは成果保証の表現に流れやすいことです。この分野には「弁護士が入ると2〜3倍」という語り方が定着していますが、「必ず2倍以上になります」「確実に等級が取れます」は避けます。増額の仕組みを説明したうえで、実績は「〜となったケースがあります」、方針は「適正な賠償額の獲得を目指します」と行為として何をするかで書くのが安全です。等級を決めるのは自賠責保険の側であって事務所ではない点も前提にしてください。

なお「どこに頼むか選びたい」は1.8%と極小ですが、中身は「示談 弁護士 なし」(520)、「交通事故 弁護士 後悔」(480)とそもそも弁護士に頼むべきかを迷う検索です。最も確実な答えは、「弁護士が入ると何が変わるのか」を業務ページの中で具体的に説明することです。

サンプルサイトで見る実例(How it looks)

ここまでの原則が実際にどう形になるかを、サンプルサイト(sample-jiko.kijiraku.com/service/)で確認します。

業務紹介一覧(/service/)── 6つの入口を争点で揃える

一覧ページは「交通事故に関する業務をご紹介します」のリード文の下に、示談交渉/後遺障害等級認定/慰謝料・損害賠償請求/過失割合の争い/死亡事故/加害者側対応の6つのカードが並び、下部に「ご相談の流れ」と「初回相談60分無料」のCTAが続きます。

機能: 6枚のうち5枚が被害者側の争点、1枚が加害者側です。怪我の名前を冠したカードは1枚もありません。この配分がそのまま争点軸設計の実装形です。

なぜこの説明文か: 示談交渉のカードは「保険会社との示談交渉を弁護士が代行し、弁護士基準による適正な賠償額の獲得を目指します。」です。動詞で業務範囲を書いている点に注目してください。「専門」と名乗る代わりに具体性で能力を示し、末尾を「目指します」にして成果保証を避けています。

自事務所への適用: カードは5〜6枚、説明文は50〜80字程度、カード名は争点名にします。加害者側も受任するなら1枚に留めます。加害者側のサイトでは重点が変わり、金額の向きも刑事手続の比重も反転するためです。

示談交渉ページ── 3つの基準を金額より先に置く

示談交渉ページ(/service/jidan/)は、「こんなお悩みはありませんか」(提示額が適正か分からない/言われるまま署名しそうになっている)→業務概要→解決までの流れ→料金目安→よくある質問→関連する解決事例→CTAの順です。

機能: 業務概要が「交通事故の損害賠償には『自賠責基準』『任意保険基準』『弁護士(裁判)基準』の3つの基準があります」から始まり、保険会社の提示は低い基準によると説明したうえで「示談金が2〜3倍以上になることも珍しくありません」と続き、最後に弁護士費用特約に触れます。制度→金額→費用の順です。

STEPの設計: STEP1「無料相談・方針確認」が「保険の加入状況を確認し、弁護士費用特約の利用可否を調べます」から始まり、以下STEP2「受任・資料収集」、STEP3「損害額の算定」、STEP4「示談交渉」、STEP5「示談成立・示談金受取」と続きます。費用の検索が1.7%しかないのは特約が前提化しているからで、特約の確認を最初に置くのは実態に合った設計です。

自事務所への適用: 増額幅を書くなら「〜のケースがあります」の形に。FAQの「症状固定前に示談してよいか」「示談成立後に後遺症が悪化したら追加請求できるか」は、示談の不可逆性を伝える枠として使えます。

後遺障害等級認定ページ── 怪我の分岐はここに入れる

後遺障害等級認定ページ(/service/kouishougai/)の業務概要は、1級から14級までの仕組み、事前認定と被害者請求の違い、MRI画像や医師の意見書の重要性を説明しています。14級と12級で慰謝料だけでも数百万円、逸失利益を含めると1,000万円以上の差が生じると金額差を示している点が、このページの説得力の中心です。

機能: STEP1「症状・証拠の確認」→STEP2「被害者請求の準備」→STEP3「認定申請」→STEP4「結果確認・異議申立」→STEP5「認定後の示談交渉」の5段階。「異議申立」(4,400)という手続き系の検索を争点ページのSTEP4が受けている点が、手続きを争点ページに埋め込む設計の実例です。

怪我の分岐を入れる場所: What層で述べた症状別の書き分けはこのページの業務概要に入ります。むちうちなら14級・12級の争い方、骨折なら可動域制限、頭部外傷なら高次脳機能障害と節を分けます。ページを増やさずに怪我の程度をカバーできるのはこの構造のおかげです。

自事務所への適用: FAQには「申請はいつすればよいか」「異議申立ては何回までできるか」のような時期・回数の質問を入れてください。相談すべきタイミングを自覚させる枠になります。

死亡事故・過失割合ページ── 訪問者が違えば構成も変わる

死亡事故ページ(/service/shibou-jiko/)は、STEP1が「無料相談・緊急対応」、STEP2が「相続人確認・受任」です。訪問者が被害者本人ではなく遺族であるため、他の争点にはない相続人の確定という工程が入ります。FAQも「加害者が刑事処罰を受けた場合、民事の賠償にも影響するか」と、刑事手続と併走する特有の問いです。

過失割合ページ(/service/kashitsu/)の悩みの提示は「一方的に高い過失割合を提示された」「ドライブレコーダーの映像をどう活用すればよいか」「過失割合が変わると賠償額がどれくらい変わるか」などです。最後の項目が設計上重要で、過失割合は単独では金額にならず、損害額と掛け合わせて初めて受取額が決まります。過失割合ページからは慰謝料・損害賠償請求ページへ内部リンクを張ります。

なお加害者側対応ページ(/service/kagaisha/)は立場が対向で、被害者への交渉と刑事手続への対応が中心です。被害者側に絞るなら、この1枚を置くかどうかは意識的に決めてください。こうした争点別・立場別のページ構成案は、キジラクの集客シミュレーションと記事作成機能でキーワードデータから組み立てることもできます。

実践チェックリスト

  • □ 個別業務ページを怪我の程度ではなく争点で切っているか
  • □ 怪我の程度・症状の違いを各争点ページの中の見出しで書き分けているか
  • □ 業務概要に3つの基準(自賠責・任意保険・弁護士基準)の説明を入れているか
  • □ 「受け取れる金額の目安」を弁護士費用とは別に書いているか
  • □ 手続きの説明を独立ページにせず、各争点ページのSTEPとFAQに置いているか
  • □ 弁護士費用特約の確認を相談の初期段階に明記しているか
  • □ 時効・示談の不可逆性など、先延ばしのリスクに触れているか
  • □ 「専門」ではなく「注力」「取扱実績」等を使い、増額幅を成果保証に読ませない書き方にしているか
  • □ 過失割合ページから慰謝料・損害賠償請求ページへ内部リンクを張っているか

争点で業務を切り分け、怪我の程度はページの中の分岐として扱い、各ページで制度→金額→流れ→期限の順に情報を並べれば、保険会社に主導権を握られた被害者が自分の疑問に最短でたどり着くサイトになります。次の記事では、「実際にいくら増額できたか」を守秘義務と規程の範囲内で示す解決事例ページの設計を解説します(→ 解決事例ページの作り方)。

監修: 花井 直哉(キジラク運営)

学んだ方法を、手間なく実践する。

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