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サイト上でE-E-A-Tを示す方法──YMYL領域で評価される信頼シグナル

結論・要点

法律事務所サイトはYMYL(お金と人生に関わる)領域に該当し、GoogleはE-E-A-T(経験・専門性・権威性・信頼性)を特に厳しく評価します。監修者情報・著者ページ・弁護士資格の明示・プライバシーポリシー・運営者情報の5つをサイト上に正しく実装すれば、検索評価の向上と依頼者の信頼獲得の両方が実現できます。

目次

  1. E-E-A-Tとは──法律事務所サイトでなぜ重要なのか
  2. 監修者情報と著者ページの設置
  3. 運営者情報とプライバシーポリシーの整備
  4. 弁護士資格の明示──サイト全体で信頼を積み上げる
  5. 一次情報と実績でE-E-A-Tを強化する
  6. まとめ──E-E-A-Tを実装して「信頼されるサイト」にする

E-E-A-Tとは──法律事務所サイトでなぜ重要なのか

E-E-A-Tの4要素(経験・専門性・権威性・信頼性)を法律事務所に翻訳する

E-E-A-Tとは、Googleがウェブサイトの品質を評価する際に重視する4つの要素です。Experience(経験)、Expertise(専門性)、Authoritativeness(権威性)、Trustworthiness(信頼性)の頭文字を取ったもので、検索結果の順位に大きく影響します。ただし、E-E-A-Tは検索エンジンだけの話ではありません。依頼者がサイトを見て「この弁護士に相談しよう」と判断するときにも、まったく同じ要素が信頼の基準になっています。

法律事務所の文脈に翻訳すると、4つの要素は次のように読み替えられます。

要素 意味 法律事務所での具体 サイト上での示し方
Experience(経験) 実際にその分野を扱った経験があるか 離婚調停・相続手続きなど特定分野の案件対応実績 匿名化した解決事例の掲載
Expertise(専門性) その分野の正確な知識を持っているか 弁護士資格の保有、取扱分野での法令・判例の知識 法令・判例を引用した記事、資格の明示
Authoritativeness(権威性) 第三者から信頼されているか 弁護士会への所属、他サイトからの被リンク(外部サイトからの参照リンク)、講演・著書の実績 弁護士会の所属表示、著書・講演歴の掲載
Trustworthiness(信頼性) サイトの情報が正確で、運営が透明か 正確な法律情報の掲載、事務所の所在地・連絡先の開示、守秘義務への配慮 運営者情報の公開、プライバシーポリシーの設置

この4要素のうち、Googleは「信頼性(Trustworthiness)」を最も重要な要素と位置づけています。他の3要素は信頼性を裏付ける材料であり、すべてが「信頼性」に収斂する構造です。法律事務所のサイトでは、資格・実績・運営情報を通じて、この信頼性を多角的に示す必要があります。

YMYL領域で求められるE-E-A-Tのレベル

法律はYMYL(Your Money or Your Life=お金や人生に重大な影響を与える)領域の中でも、最も厳格にE-E-A-Tが評価されるカテゴリです。医療・金融と並び、情報の正確さが人の権利や生活を左右するため、Googleは「専門家による正確な情報」であることを強く求めます。

具体的には、YMYL領域のサイトは「誰が情報を発信しているのか」「その人物は適切な資格・経験を持っているのか」「サイトの運営元は信頼できるのか」が検索品質評価の基準になります。法律事務所にとって、E-E-A-Tは「あれば有利」ではなく「検索結果に表示されるための前提条件」です。

一方で、弁護士には他業種にない強みがあります。国家資格である弁護士資格を保有していること自体がExpertise(専門性)とAuthoritativeness(権威性)の強力な裏付けになります。この強みを適切にサイト上で示すことが、E-E-A-T実装の出発点です。ここからは、サイト上でE-E-A-Tを示すための具体的な実装方法を順に解説していきます。

監修者情報と著者ページの設置

記事の監修者情報──「誰が書いたか」を明示する

法律に関する記事は、誰が書いた(または監修した)のかが明確でなければ、検索エンジンにも依頼者にも評価されません。記事の上部または下部に、監修者の情報を表示しましょう。最低限必要なのは、弁護士の氏名・肩書き・所属弁護士会・弁護士登録番号・顔写真の5点です。

表示する位置は記事の冒頭か末尾が一般的です。冒頭に配置すると、読者が記事を読み始める前に「資格を持った弁護士が監修している」と認識でき、記事全体の信頼度が上がります。末尾に配置する場合は、記事を読み終えたタイミングで「この記事を書いた弁護士はこの人」と確認できるため、問い合わせへの導線として機能します。どちらか一方で構いませんが、できれば冒頭に簡易版、末尾に詳細版を置くのが理想です。

弁護士1〜3名の事務所であれば、すべての記事を代表弁護士が監修する形にするのが現実的です。記事の執筆自体はスタッフや外部ライターが行っても、弁護士が内容を確認して監修者として名前を出すことで、E-E-A-Tの要件を満たすことができます。

著者ページの作り方──プロフィール・経歴・資格を1ページにまとめる

監修者情報とは別に、弁護士ごとのプロフィールを1ページにまとめた「著者ページ」を作成します。著者ページは、Googleが「この人物は実在する専門家か」を判断するための重要な手がかりです。同時に、依頼者が「この先生はどんな人か」を確認する場所でもあります。

著者ページに記載すべき項目は以下のとおりです。

項目 内容 必須/推奨 E-E-A-Tとの対応
氏名・顔写真 正面のスーツ写真。実在する人物であることを示す 必須 信頼性
弁護士登録番号 弁護士会で登録を確認できる番号 必須 専門性・権威性
所属弁護士会 所属する弁護士会の名称 必須 権威性
経歴(学歴・職歴) 出身大学・法科大学院、過去の勤務先、研修歴 必須 専門性・経験
取扱分野 注力している分野の一覧(離婚・相続・債務整理など) 必須 専門性
メッセージ 弁護士本人の言葉で書いた自己紹介や方針 推奨 経験・信頼性
著書・論文 執筆した書籍・論文・寄稿記事 推奨 権威性
講演・セミナー歴 登壇したセミナーや研修の実績 推奨 権威性・経験

弁護士が複数名いる事務所では、弁護士ごとに1ページずつ作成し、別途「弁護士一覧」ページを設けてそこからリンクする構成が理想です。1名の事務所であれば、事務所紹介ページの中に著者ページの役割を持たせることも可能です。

WordPressで著者ページを作る場合は、固定ページとして作成するのが簡単です。パーマリンクは「/lawyer/yamada/」のように弁護士名をスラッグに含めると、サイト構造上もわかりやすくなります。

記事ページと著者ページをリンクで接続する

監修者情報と著者ページは、リンクで接続して初めて効果を発揮します。記事下部の監修者情報に「プロフィールを見る」のリンクを設置し、クリックすると著者ページに遷移する導線を作ります。これにより、Googleのクローラー(サイトを巡回するプログラム)が「この記事の監修者はこの人物で、経歴や資格はこのページに記載されている」と関連づけて評価できます。

WordPressの場合、記事下部にプロフィール情報を自動表示するウィジェットやプラグインを活用するのが効率的です。一度設定すれば、すべての記事に監修者情報が自動で表示されます。ウィジェットの内容には、氏名・肩書き・写真・一言紹介と著者ページへのリンクを含めましょう。

運営者情報とプライバシーポリシーの整備

運営者情報ページ──事務所名・所在地・連絡先を明確に

Googleの品質評価ガイドラインでは「Who is responsible for the website(このサイトの責任者は誰か)」を重要な評価項目としています。法律事務所のサイトでは、運営者情報を専用ページとフッターの両方に明記することで、この基準を満たします。

記載すべき項目は以下のとおりです。

項目 記載場所 記載例
事務所名(正式名称) 専用ページ・フッター ○○法律事務所
代表弁護士名 専用ページ・フッター 代表弁護士 ○○ ○○
所在地 専用ページ・フッター ○○県○○市○○町1-2-3 ○○ビル5階
電話番号 専用ページ・フッター 事務所の電話番号を掲載
メールアドレス 専用ページ info@example-law.jp
営業時間・定休日 専用ページ・フッター 平日 9時〜18時(土日祝休み・事前予約で対応可)
地図 専用ページ Googleマップの埋め込み
所属弁護士会 専用ページ・フッター ○○弁護士会所属

フッターには事務所名・所在地・電話番号・所属弁護士会を最低限記載し、詳細は専用ページへのリンクで案内します。フッターはサイト内のすべてのページに表示されるため、どのページを見ている訪問者にも運営元が明確に伝わります。

運営者情報は「検索エンジンのため」だけでなく、依頼者にとっても重要です。初めてサイトを訪れた人が「本当に存在する事務所なのか」を確認する最初のステップが、運営者情報の確認だからです。

プライバシーポリシー──弁護士の守秘義務と合わせて信頼を示す

プライバシーポリシーページは、個人情報保護法への対応として必要であると同時に、E-E-A-Tの信頼性を示す要素です。Googleの品質評価ガイドラインでも、個人情報の取り扱いが明示されているかどうかは評価項目に含まれています。

法律事務所のプライバシーポリシーには、以下の内容を記載します。

  • 個人情報の取得目的(問い合わせ対応・相談予約の受付など)
  • 取得する個人情報の種類(氏名・メールアドレス・電話番号・相談内容など)
  • 個人情報の第三者提供の有無と条件
  • 問い合わせフォームから送信された情報の取り扱い方法
  • 個人情報の管理方法と安全対策
  • 開示・訂正・削除の請求方法と問い合わせ先

法律事務所ならではのポイントとして、弁護士の守秘義務(弁護士法第23条)に言及することが効果的です。「弁護士には法律上の守秘義務があり、ご相談内容が外部に漏れることはありません」といった一文を加えることで、依頼者の安心感が大きく高まります。これは他業種にはない信頼の裏付けであり、E-E-A-Tの信頼性を強化する重要な要素です。

弁護士資格の明示──サイト全体で信頼を積み上げる

弁護士登録番号・所属弁護士会の掲載箇所

弁護士資格の情報は、サイト上の複数箇所に掲載することで信頼性が積み上がります。1か所だけに記載するのではなく、訪問者がサイトのどのページを見ても資格情報にたどり着ける状態を目指しましょう。

掲載箇所 記載内容 効果 対応するE-E-A-T要素
ヘッダー/フッター(全ページ共通) 所属弁護士会・弁護士登録番号 どのページからでも資格を確認できる安心感 専門性・権威性
著者プロフィール(各記事) 監修弁護士の氏名・登録番号・所属弁護士会 記事の信頼性を担保 専門性・信頼性
事務所紹介ページ 弁護士ごとの登録番号・所属弁護士会・経歴 事務所全体の専門性と権威性を示す 権威性・経験
問い合わせフォーム上部 対応する弁護士の氏名・資格・所属弁護士会 問い合わせ時の心理的ハードルを下げる 信頼性

「ファーストビューにおける信頼要素の配置」の記事で学んだとおり、サイトの最初の画面に資格情報を配置することは、訪問者の第一印象を左右します。これはE-E-A-Tの実装でもあるのです。ファーストビューに「○○弁護士会所属」「弁護士登録番号 第○○○○○号」を表示するだけで、訪問者は「正規の弁護士が運営するサイトだ」と即座に判断できます。

弁護士資格の明示は、他業種にはない強力な信頼シグナルです。「弁護士」という肩書き自体が国家資格に裏付けられたものであり、無資格の事業者(いわゆる非弁行為を行う業者)との明確な区別になります。資格を持っているだけで終わらせず、サイト上で正しく見せることがE-E-A-T実装の要です。

弁護士会の検索ページとの連動で信頼性を裏付ける

各地の弁護士会は、ウェブサイト上に弁護士検索ページを設けています。弁護士の氏名や登録番号を入力すると、その弁護士が実際に登録されているかどうかを確認できる仕組みです。

自事務所のサイトで弁護士登録番号を掲載する際に、「弁護士会の弁護士検索で登録情報をご確認いただけます」と一言添えると、依頼者が自分の目で登録を確認できる安心感が生まれます。サイトに書いてある情報が第三者機関で裏付けられるという構造は、E-E-A-Tの権威性と信頼性を同時に強化します。

弁護士会の検索ページへのリンクを設置するかどうかは事務所の判断ですが、少なくとも「弁護士登録番号 第○○○○○号(○○弁護士会所属)」のように、依頼者が自分で検索できるだけの情報を明記しておくことが重要です。

一次情報と実績でE-E-A-Tを強化する

法令・判例の引用──専門性を記事で示す

法律事務所のサイトにおいて、E-E-A-Tの「専門性」を最も直接的に示すのが、法令・判例・統計などの一次情報の引用です。一般的な法律解説にとどまらず、条文番号を明記した法令の引用や、関連する判例の紹介、司法統計などの公的データの活用が、専門家としての信頼を裏付けます。

たとえば、離婚に関する記事を書く場合、「協議離婚が成立しないときは調停を申し立てることができます」と書くだけでなく、「民法第770条に基づく裁判上の離婚事由」や「家事事件手続法第244条の調停前置主義」のように条文を明示することで、専門性の高さを示せます。同様に、「離婚調停の成立率は約50%」のように統計を引用する際は、出典(例: 司法統計年報)を必ず明記します。

一次情報の引用は、サイト全体のE-E-A-T戦略として位置づけることが重要です。個々の記事で法令や判例を正確に引用し続けることで、サイト全体が「専門家による正確な情報を発信するサイト」として評価されます。記事の書き方の具体的な方法については、「記事の書き方」の記事で詳しく解説しています。

解決実績の掲載──経験を規程に配慮して示す

E-E-A-Tの「経験(Experience)」を示す最も効果的な方法が、匿名化した解決実績の掲載です。「実際にこの分野の案件を扱った経験がある」という事実は、専門知識の解説だけでは伝えきれない信頼を生みます。

解決実績を掲載する際は、広告規程への配慮が必要です。具体的には、依頼者の個人情報を特定できないように匿名化すること、結果を保証するような表現を避けることが求められます。E-E-A-Tの観点からは、事例の数よりも「どの分野で、どのような課題に対応し、どのような結果になったか」が伝わる構成が重要です。

なお、法律分野の検索データを分析すると、離婚分野だけでも12のサブ分野に月間数百〜数千のキーワードが存在し(出典: 法律分野キーワードデータベース・抽出日: 2026-07-14)、一次情報を活用した専門性の高い記事を書くテーマは豊富にあります。規程に配慮した記事を効率的に作成する方法は「記事をつくる」のカリキュラムで詳しく学べます。

情報種別 具体例 対応するE-E-A-T要素 注意点
法令の引用 民法第770条、家事事件手続法第244条など条文番号を明記 専門性 最新の条文を確認し、改正に対応する
判例の紹介 関連する裁判例の概要と結論を紹介 専門性・経験 判決日・裁判所名を明記し、出典を示す
統計データ 司法統計年報の数値、弁護士白書のデータ 専門性・権威性 出典と調査年を必ず記載する
解決実績 匿名化した事例(分野・課題・対応・結果) 経験 広告規程に配慮し、結果の保証表現を避ける
弁護士会の見解 弁護士会が公表したガイドラインや意見書 権威性 弁護士会名と公表日を明記する

まとめ──E-E-A-Tを実装して「信頼されるサイト」にする

この記事で学んだこと──5つの実装項目

この記事では、法律事務所のサイトでE-E-A-Tを示すための具体的な実装方法を解説しました。YMYL領域に該当する法律事務所のサイトでは、E-E-A-Tは検索結果に表示されるための前提条件であり、同時に依頼者の信頼を得るための基盤でもあります。

実装すべき項目は以下の5つです。

  • 監修者情報の表示: 各記事に弁護士の氏名・資格・所属弁護士会を明記する
  • 著者ページの作成: 弁護士ごとにプロフィール・経歴・取扱分野をまとめた専用ページを設ける
  • 運営者情報の整備: 事務所名・所在地・連絡先をフッターと専用ページの両方に掲載する
  • プライバシーポリシーの設置: 個人情報の取り扱いを明示し、弁護士の守秘義務にも言及する
  • 弁護士資格の明示: 弁護士登録番号・所属弁護士会をサイト内の複数箇所に掲載する

これらはいずれも、一度設定すれば継続的に効果を発揮する施策です。特別な技術がなくても、WordPressの固定ページやウィジェットを使えば自力で実装できます。まずは自サイトの現状を確認し、不足している項目から順に整備を進めてください。

なお、自サイトのE-E-A-T実装状況を診断したい場合は、キジラクのサイト診断機能(※WordPressのみ対応)を活用できます。診断結果からE-E-A-T関連の改善ポイントを確認し、優先度の高い項目から対応することで、効率的に信頼性を高められます。

次のステップ──全体を統合してサイトを診断する

この記事でサイト上でのE-E-A-T実装方法を学びました。ここまでの記事を通じて、サイト構成・導線・信頼要素・表示速度・E-E-A-Tと、サイト改善に必要な知識を一通り学んだことになります。

次の記事「サイト改善チェックリスト」では、これらの改善項目を統合したチェックリストを使い、自サイトを総合的に診断します。改善すべき項目に優先順位をつけ、限られたリソースの中で最大の効果を出すための改善計画を立てていきましょう。

✓ 実践チェックリスト

  • □ 各記事に監修者情報(名前・資格・弁護士会)が表示されているか確認した
  • □ 弁護士の著者ページが作成され、経歴・資格・取扱分野が掲載されているか確認した
  • □ 運営者情報(事務所名・所在地・連絡先)がフッターと専用ページに掲載されているか確認した
  • □ プライバシーポリシーページが設置されているか確認した
  • □ 弁護士登録番号・所属弁護士会がサイト上に明記されているか確認した
  • □ 記事で法令・統計等の一次情報を引用しているか確認した

学んだ方法を、手間なく実践する。

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