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弁護士のGoogleビジネスプロフィール設定──地域で見つかる最適化の手順

結論・要点

Googleビジネスプロフィールは「地域×分野」で検索する依頼者に見つかるための最も即効性のある手段です。基本情報を正確に入力し、弁護士に適したカテゴリを選び、取扱分野を反映したビジネス説明を書くだけで、「〔市名〕 弁護士」「〔市名〕 離婚 相談」等の検索で表示される可能性が大きく変わります。本記事ではGoogleビジネスプロフィールの設定と最適化を、法律事務所に特化した手順で解説します。

目次

  1. Googleビジネスプロフィールが弁護士の地域集客に不可欠な理由──放置されたGoogleビジネスプロフィールの3つのリスク
  2. Googleビジネスプロフィールの開設とオーナー確認──まだ持っていない・放置している場合の手順
  3. 基本情報の入力──正確さがローカル検索順位を左右する
  4. カテゴリ選択──弁護士に最適なメイン・追加カテゴリの決め方
  5. 【モデルケース解説】離婚に注力する事務所のGoogleビジネスプロフィール設定を最適化する
  6. ビジネス説明の書き方──規程を守りながら地域と分野を伝えるテンプレート
  7. Googleビジネスプロフィール設定でやってはいけないこと──ガイドライン違反と停止リスク

Googleビジネスプロフィールが弁護士の地域集客に不可欠な理由──放置されたGoogleビジネスプロフィールの3つのリスク

「地域名 弁護士」検索の結果画面で何が起きているか

「地域名 弁護士」とGoogleで検索すると、通常の検索結果(SEOで順位が付くリスト)よりも上に、地図と3つの事務所情報が並ぶ「ローカルパック」が表示されます。このローカルパックに掲載される情報の元になっているのが、Googleビジネスプロフィールです。「ローカル検索の仕組み」の記事で学んだとおり、Googleは、ローカル検索結果が「主に関連性、距離、知名度に基づいて表示される」と説明しています。「主に」と書かれているとおり、この3つで全部だとは説明されておらず、どの要素がどれだけ効くのかも公開されていません。Googleビジネスプロフィールはこの3要素すべてに直接関わる、ローカル検索対策の起点です。

ローカルパックは検索結果の最上部に表示されるため、ここに掲載されるかどうかで依頼者の目に入るかが大きく変わります。特に「地域名 弁護士」「地域名 離婚 相談」のように地域名を含む検索では、ローカルパックの3枠に入ることが相談につながる最短ルートです。

Googleビジネスプロフィールが未設定・放置された場合の3つのリスク

Googleビジネスプロフィールは事務所が開設しなくても、Googleが自動生成している場合があります。オーナー確認をせずに放置すると、以下の3つのリスクが発生します。

リスク 具体的な損失 対策の方向性
第三者による情報の書き換え オーナー未確認のGoogleビジネスプロフィールは、第三者が「情報の修正を提案」できる。誤った電話番号や営業時間が掲載され、依頼者が別の番号に電話してしまう恐れがある オーナー確認を完了し、情報の管理権限を取得する
古い営業時間・電話番号による相談機会の喪失 開業時の情報が更新されず「営業時間外」と表示され、実際は相談を受けられる時間帯なのに電話が来ない。移転後の旧住所が残っているケースもある 基本情報(住所・電話番号・営業時間)を最新の状態に更新する
口コミに返信できず信頼を損なう 依頼者が口コミを投稿しても、オーナー未確認では返信ができない。返信のない口コミは「放置されている事務所」という印象を与える オーナー確認後に口コミ返信を開始する(詳細は「口コミ運用」の記事で扱う)

小規模事務所こそGoogleビジネスプロフィールが効く理由

小規模事務所の商圏は、事務所から車で30分圏内が中心です。この狭い商圏の中で「地域名 弁護士」「地域名 離婚 相談」と検索する依頼者に見つかることが、相談数に直結します。大手事務所や弁護士ポータルサイトがSEOで上位を占める通常の検索結果と異なり、ローカルパックは「事務所の所在地」が表示要素に入るため、地域に事務所を構える弁護士に入り込む余地があります。

Googleビジネスプロフィールの設定と最適化は、広告費をかけずに始められ、正しく設定すれば数週間で検索結果への反映が期待できます。ポータルサイトへの掲載と違い、Googleビジネスプロフィールに蓄積した口コミや情報は自事務所の資産として残り続けます。

Googleビジネスプロフィールの開設とオーナー確認──まだ持っていない・放置している場合の手順

Googleビジネスプロフィールが既に存在するか確認する方法

Googleビジネスプロフィールの設定を始める前に、自分の事務所のGoogleビジネスプロフィールが既にGoogleに登録されているかを確認します。Googleが地図データやウェブ上の情報から自動生成している場合があるためです。

確認手順は次のとおりです。Googleで「事務所の正式名称+所在地(例: ○○法律事務所 △△市)」を検索します。検索結果の右側(パソコン)または上部(スマートフォン)に事務所名・住所・地図が表示されたカードがあれば、Googleビジネスプロフィールは既に存在しています。カードに「このビジネスのオーナーですか?」というリンクが表示されている場合は、オーナー確認がまだ完了していない状態です。

カードが表示されない場合は、Googleビジネスプロフィールが存在しないため新規開設に進みます。

新規開設の手順(Googleアカウント→ビジネス情報入力→送信)

Googleビジネスプロフィールの新規開設は、以下の手順で進めます。

  1. Googleアカウントでログインした状態で「Googleビジネスプロフィール」(https://business.google.com)にアクセスする
  2. 「ビジネスを追加」を選択し、事務所の正式名称を入力する
  3. ビジネスカテゴリを選択する(この時点では「弁護士」を選択。詳細なカテゴリ設定は後のセクションで解説)
  4. 事務所の住所を入力する。依頼者が来訪する実在の住所を入力すること
  5. 電話番号とウェブサイトURLを入力する
  6. 入力内容を確認し、送信する

事務所で既に使っているGoogleアカウント(Gmailアドレス等)がある場合は、そのアカウントで開設するのが管理上便利です。個人のGoogleアカウントではなく、事務所として管理できるアカウントを使うことを推奨します。

オーナー確認の方法と注意点(ハガキ・電話・メール)

Googleビジネスプロフィールを開設したら、Googleに「この事務所の正当な管理者である」ことを証明する「オーナー確認」を行います。オーナー確認が完了するまで、Googleビジネスプロフィールの情報編集や口コミへの返信はできません。

確認方法 所要時間 条件 注意点
ハガキ(郵送) 2〜3週間 実在する住所があること 届いたハガキに記載された確認コードをGoogleビジネスプロフィール管理画面で入力する。届かない場合は再送を依頼できる
電話 即日〜数分 Googleが電話確認を提供している場合のみ Googleビジネスプロフィールに登録した電話番号に自動音声で確認コードが通知される。すべての事業者に提供されるわけではない
メール 即日〜数日 Googleがメール確認を提供している場合のみ 登録したメールアドレスに確認コードが届く。ドメインが一致するメールアドレスが求められる場合がある

法律事務所は弁護士が常駐する実在の住所を持っているため、ハガキによる確認がスムーズに進みます。電話やメールでの確認はGoogleが条件を満たすと判断した場合にのみ選択肢として表示されます(出典: Googleビジネスプロフィール ヘルプ(Google))。

既存Googleビジネスプロフィールのオーナー権限を取得する方法

事務所のGoogleビジネスプロフィールが既に存在し、オーナー確認が済んでいない場合は、検索結果のGoogleビジネスプロフィールカードに表示される「このビジネスのオーナーですか?」のリンクから手続きを開始します。前任の弁護士や前テナントがオーナー権限を持っている場合は、Googleビジネスプロフィール ヘルプの「オーナー権限のリクエスト」手順に従い、現在のオーナーにリクエストを送信します。応答がない場合は、一定期間後にGoogleの審査を経て権限が移行される仕組みです。

基本情報の入力──正確さがローカル検索順位を左右する

事務所名: 正式名称のみ(キーワード詰め込みはガイドライン違反)

Googleビジネスプロフィールに登録する事務所名は、看板や登記に使っている正式名称のみを入力します。「離婚に強い○○法律事務所」「相続・遺言の○○弁護士事務所」のように、事務所名にキーワードを付け足す行為はGoogleビジネスプロフィール ガイドラインで明確に禁止されています(出典: Googleビジネスプロフィール ガイドライン(Google))。違反するとGoogleビジネスプロフィールが停止され、ローカルパックから完全に消える恐れがあります。

正しい例: 「弁護士法人○○」「○○法律事務所」。弁護士会に届け出た名称と完全に一致させてください。

住所と電話番号: NAP整合性の起点

NAP(Name・Address・Phone=事務所名・住所・電話番号)は、ローカル検索順位を左右する重要な要素です。Googleビジネスプロフィールに入力する住所と電話番号は、自社サイト・弁護士会の登録情報・弁護士ポータルサイトの掲載情報と完全に一致させる必要があります。「1丁目2番3号」と「1-2-3」、「03-1234-5678」と「0312345678」のような表記ゆれも整合性を損なう要因になります。

NAP整合性の具体的な確認方法と修正手順は「NAP整合性とサイテーション」の記事で詳しく扱います。ここではGoogleビジネスプロフィールの入力が整合性の起点になることを押さえてください。

営業時間と特別営業時間(祝日・年末年始)

営業時間は、依頼者が「今、相談できるかどうか」を判断する情報です。平日の営業時間に加え、土曜日に相談を受け付けている場合はその時間帯も入力します。「土曜相談可」は依頼者にとって大きな判断材料であり、Googleビジネスプロフィールの検索結果にも反映されます。

祝日・年末年始・お盆期間などの休業日は「特別営業時間」として登録します。これを設定しないと、祝日に「営業中」と表示され、依頼者が電話してもつながらないという事態が起こります。年に数回、長期休暇の前に更新する運用を習慣にしてください。

ウェブサイトURL: 自社サイトのトップページを設定する理由

Googleビジネスプロフィールの「ウェブサイト」欄には、自社サイトのトップページURLを設定します。「サイト構造」の記事で整えたサイトへの導線を活かすためです。ポータルサイトのプロフィールページや、SNSのURLを設定してしまうと、せっかくGoogleビジネスプロフィール経由で訪れた依頼者を自社サイトに誘導できません。自社サイトのトップページを設定し、そこから取扱分野や相談の流れのページへスムーズに移動できる構造にしましょう。

サービス提供地域の設定

サービス提供地域は、事務所の商圏を反映して設定します。人口10〜50万の地方都市に事務所を構える場合、車で30分圏内の市区町村が中心的な商圏になります。Googleビジネスプロフィールの「サービス提供地域」に該当する市区町村名を登録することで、その地域からの検索で表示されやすくなります。

ただし、実際に依頼者が来訪可能な範囲を超えて広域に設定するのは避けてください。依頼者が遠方から来訪して「思ったより遠い」と感じれば、口コミに反映される恐れがあります。

入力項目 正しい例 NG例 設定場所
事務所名 弁護士法人○○ / ○○法律事務所 離婚に強い○○法律事務所 / 相続・遺言の○○弁護士 Googleビジネスプロフィール管理画面「ビジネス名」
住所 ○○県△△市□□1丁目2番3号 ○○ビル5階 ビル名の省略 / 弁護士会届出と異なる表記 Googleビジネスプロフィール管理画面「住所」
電話番号 03-1234-5678(ハイフン付き・他サイトと統一) ハイフンなし / 携帯番号のみ / 他サイトと不一致 Googleビジネスプロフィール管理画面「電話番号」
営業時間 平日 9:00〜18:00 / 土曜 10:00〜15:00 設定なし(「営業時間不明」と表示される) Googleビジネスプロフィール管理画面「営業時間」
ウェブサイトURL https://www.○○-law.com/(自社サイトトップ) ポータルサイトのプロフィールURL / SNSのURL Googleビジネスプロフィール管理画面「ウェブサイト」
サービス提供地域 △△市、□□市、○○区(車30分圏内の市区町村) 県全体 / 全国対応 Googleビジネスプロフィール管理画面「サービス提供地域」

カテゴリ選択──弁護士に最適なメイン・追加カテゴリの決め方

メインカテゴリの選び方: 「弁護士」vs「法律事務所」

Googleビジネスプロフィールのカテゴリは、Googleが用意した候補リストの中から選択する形式です。メインカテゴリは1つしか設定できないため、事務所の事業内容を最も正確に表すものを選びます(出典: Googleビジネスプロフィール ガイドライン(Google))。

弁護士の場合、メインカテゴリの候補として「弁護士」(Lawyer)と「法律事務所」(Law Firm)があります。依頼者が「地域名 弁護士」と検索するケースが多いため、メインカテゴリは「弁護士」を設定するのが基本です。「法律事務所」をメインにすると、「地域名 弁護士」の検索でローカルパックに表示される可能性が下がります。「法律事務所」は追加カテゴリとして設定することで補完できます。

追加カテゴリで取扱分野を伝える(離婚弁護士・相続弁護士等)

追加カテゴリには、取扱分野を反映したカテゴリを設定します。Googleビジネスプロフィールの候補リストには分野別のカテゴリが用意されており、これを設定することで「地域名 離婚 弁護士」「地域名 相続 弁護士」といった分野を含む検索でも表示されやすくなります。

Googleビジネスプロフィールカテゴリ名 対応する取扱分野 「地域名+○○」での検索例
弁護士(Lawyer) 全般(メインカテゴリ推奨) 地域名 弁護士
法律事務所(Law Firm) 全般(追加カテゴリとして設定) 地域名 法律事務所
離婚弁護士(Divorce Lawyer) 離婚・養育費・財産分与・親権 地域名 離婚 弁護士
遺産相続弁護士(Estate Planning Lawyer) 相続・遺言・遺産分割 地域名 相続 弁護士
刑事弁護士(Criminal Justice Attorney) 刑事事件・逮捕・弁護活動 地域名 刑事事件 弁護士
労働弁護士(Labor Relations Attorney) 労働問題・不当解雇・残業代 地域名 労働問題 弁護士
破産弁護士(Bankruptcy Attorney) 債務整理・自己破産・個人再生 地域名 債務整理 弁護士
交通事故弁護士(Personal Injury Attorney) 交通事故・損害賠償 地域名 交通事故 弁護士

カテゴリと検索語の関係──選んだカテゴリが表示に影響する仕組み

Googleはローカル検索の「関連性」を判定する際に、Googleビジネスプロフィールのカテゴリ情報を参照します。たとえば、メインカテゴリが「弁護士」で追加カテゴリに「離婚弁護士」を設定している事務所は、「地域名 離婚 弁護士」の検索で関連性が高いと判定されやすくなります。逆に、離婚案件を多く扱っていても「離婚弁護士」のカテゴリを設定していなければ、その検索との関連性が低く評価される可能性があります。

離婚分野だけでも、「離婚調停」に関するキーワードの月間検索数は513,770回、「養育費」は440,250回、「財産分与」は206,430回にのぼります(キジラク調べ・抽出日: 2026-07-11)。地域名を掛け合わせた検索でこれらの需要を取り込むために、カテゴリの設定は不可欠です。

分野を絞って設定するか、幅広く設定するか──小規模事務所の判断基準

「何でもやる街弁」型の事務所では、どのカテゴリを追加するか迷うことがあります。判断基準は「注力している分野2〜3つを追加カテゴリに設定し、それ以外はサービス一覧やビジネス説明で補完する」です。

事務所タイプ メインカテゴリ 追加カテゴリ(2〜3個) 補完方法
離婚に注力 弁護士 離婚弁護士 / 法律事務所 サービス一覧に相続・債務整理等を記載
相続に注力 弁護士 遺産相続弁護士 / 法律事務所 サービス一覧に離婚・交通事故等を記載
何でもやる型 弁護士 離婚弁護士 / 遺産相続弁護士 / 法律事務所 サービス一覧に債務整理・労働・交通事故等を記載

関係のないカテゴリ(飲食店やコンサルタント等)を追加するのはガイドライン違反です。また、取り扱っていない分野のカテゴリを設定すると、その分野で依頼者が来た際に対応できず、低評価の口コミにつながるリスクがあります。

【モデルケース解説】離婚に注力する事務所のGoogleビジネスプロフィール設定を最適化する

事務所の設定と現状のGoogleビジネスプロフィール状態

ここでは、読者像に近い事務所をモデルにして、Googleビジネスプロフィールの設定を最適化する手順を追います。この事務所の特徴は次のとおりです。

  • 弁護士2名(所長+若手1名)、事務員1名
  • 人口約30万の地方都市に所在(駅から徒歩5分のビル3階)
  • 取扱分野: 離婚と相続が中心。交通事故・債務整理も対応
  • 開業時にGoogleビジネスプロフィールを開設したが、事務所名と住所だけ入力して放置
  • カテゴリは「法律事務所」のまま
  • ビジネス説明は空欄、サービス一覧も未設定

この状態では「地域名 弁護士」で検索しても、ローカルパックに表示される可能性は低く、表示されたとしても情報が乏しいため依頼者にクリックされにくい状態です。以下のSTEPで最適化を進めます。

STEP1: 基本情報の見直しとNAP統一

まず事務所名・住所・電話番号を確認します。弁護士会の登録情報、弁護士ポータルサイトの掲載情報、自社サイトの記載と照合し、表記を完全に一致させます。この事務所では、Googleビジネスプロフィールの住所に「ビル名」が抜けていたため追記し、弁護士会の登録と同じ「○○市△△1丁目2番3号 □□ビル3階」に統一しました。電話番号もハイフン付きの表記に揃えます。

営業時間は「平日 9:00〜18:00 / 土曜 10:00〜15:00(要予約)」を入力。土曜相談を受け付けている点は差別化要素になるため、正確に反映します。

STEP2: メインカテゴリ「弁護士」+追加カテゴリの設定

メインカテゴリを「法律事務所」から「弁護士」に変更します。追加カテゴリには注力分野を反映し、「離婚弁護士」と「遺産相続弁護士」を追加します。さらに「法律事務所」も追加カテゴリとして残します。これにより「地域名 弁護士」「地域名 離婚 弁護士」「地域名 相続 弁護士」のいずれの検索でも関連性が高いと判定されやすくなります。

STEP3: ビジネス説明の作成(規程配慮・地域×分野)

ビジネス説明はGoogleビジネスプロフィールで自由記述できる最大750文字の欄です。この事務所では以下のテンプレートに沿って作成しました。

パーツ 文字数目安 記載例 規程チェック
冒頭(地域+事務所紹介) 80〜100字 「○○法律事務所は、△△市□□駅から徒歩5分に位置する法律事務所です。弁護士2名が在籍し、地域の皆さまの法律問題に対応しています。」 「地域No.1」等の比較表現を使わない
取扱分野 200〜250字 「離婚(協議離婚・離婚調停・養育費・財産分与・親権)と相続(遺産分割・遺言作成・相続放棄)に力を入れています。交通事故、債務整理にも対応しています。」 「専門」ではなく「力を入れている」「注力している」を使う
アクセス情報 80〜100字 「□□駅東口から徒歩5分。○○通り沿いの□□ビル3階です。提携駐車場もございます。」 事実情報のため規程上の問題なし
相談の流れ 150〜200字 「初回相談は30分無料です。お電話またはウェブサイトのお問い合わせフォームからご予約ください。平日9時〜18時、土曜日は10時〜15時(要予約)でご相談を受け付けています。」 「必ず解決」「確実に」等の効果保証を使わない
締め 50〜80字 「離婚や相続のことでお悩みの方は、まずはお気軽にご連絡ください。」 過度な不安あおりを使わない

STEP4: サービス一覧と属性の設定

Googleビジネスプロフィールの「サービス」セクションでは、取扱分野をさらに細かく一覧化できます。この事務所では以下のように設定しました。

  • 離婚問題: 協議離婚 / 離婚調停 / 養育費請求 / 財産分与 / 親権・面会交流 / 慰謝料請求
  • 相続問題: 遺産分割協議 / 遺言書作成 / 相続放棄 / 遺留分請求
  • その他: 交通事故 / 債務整理

属性(バリアフリー対応・オンライン相談可等)も該当するものがあれば設定します。「オンライン相談」に対応している場合は、ここで明示することで依頼者の利便性が伝わります。

STEP5: 最適化前後の比較

項目 改善前 改善後 期待される効果
事務所名 ○○法律事務所(正式名称で問題なし) ○○法律事務所(変更なし) ガイドライン違反のリスク回避
住所 ビル名が抜けていた 弁護士会登録と完全一致に修正 NAP整合性の向上→ローカル検索順位にプラス
メインカテゴリ 法律事務所 弁護士 「地域名 弁護士」検索での表示可能性が向上
追加カテゴリ なし 離婚弁護士 / 遺産相続弁護士 / 法律事務所 「地域名 離婚 弁護士」等の分野検索に対応
ビジネス説明 空欄 750文字(地域・分野・アクセス・相談方法を記載) 検索との関連性向上+依頼者への情報提供
サービス一覧 未設定 離婚6項目+相続4項目+その他2項目 分野ごとの対応内容が検索結果に反映
営業時間 未設定 平日 9:00〜18:00 / 土曜 10:00〜15:00 「営業時間不明」の解消+土曜相談可が伝わる

これらの設定変更は1〜2時間あれば完了します。設定後、Googleの反映には数日〜数週間かかりますが、情報が充実したGoogleビジネスプロフィールは表示される検索語の幅が広がり、クリック率も向上します。

地域×分野のキーワードでどのくらいの検索需要があるかは、キジラクのキーワードデータで確認できます。たとえば離婚分野では「離婚調停」関連が月間513,770回、「養育費」関連が月間440,250回検索されています(キジラク調べ・抽出日: 2026-07-11)。カテゴリ選択やビジネス説明に反映する分野を、データに基づいて判断しましょう。

ビジネス説明の書き方──規程を守りながら地域と分野を伝えるテンプレート

ビジネス説明で伝えるべき4要素(地域・分野・アクセス・相談方法)

ビジネス説明はGoogleビジネスプロフィールの中で自由に文章を書ける唯一の長文欄(最大750文字)です。ここに以下の4要素を含めることで、「地域名 弁護士」「地域名 離婚 相談」等の検索との関連性が高まります。

  1. 地域: 所在地の市区町村名・最寄駅・ランドマーク
  2. 取扱分野: 注力分野を具体的に列挙(離婚・養育費・財産分与等)
  3. アクセス: 駅からの所要時間・駐車場の有無
  4. 相談方法: 初回相談の費用・予約方法・受付時間

これらの情報は依頼者が「この事務所に相談するかどうか」を判断する材料になるだけでなく、Googleがローカル検索の関連性を判定する際にも参照されます。

広告規程に抵触しない表現の選び方

法律事務所のGoogleビジネスプロフィールビジネス説明では、弁護士の広告規程(日弁連 会規第44号)に抵触しない表現を使う必要があります。Googleビジネスプロフィールは不特定多数が閲覧するため「広告」に該当します。

NG表現 規程根拠 OK代替表現
「離婚専門弁護士」 客観性の担保なき専門表示は誤導のおそれ(指針) 「離婚に注力する弁護士」「離婚問題に力を入れています」
「地域No.1の実績」 特定比較(規程 第3条5号) 「地域の皆さまの離婚問題に多数対応してきました」
「必ず解決します」 過度な期待を抱かせる(規程 第3条3号) 「解決に向けて丁寧にサポートいたします」
「今すぐ相談しないと手遅れに」 過度な不安をあおる(規程 第3条4号) 「お早めにご相談いただくことで、選択肢が広がります」
「勝訴率○○%」 勝訴率の表示自体が禁止(規程 第4条1号) 使用しない(実績は件数の範囲で表現)
「他の事務所より安い」 特定比較(規程 第3条5号) 「初回相談30分無料で受け付けています」

750文字で書くビジネス説明テンプレート

事務所のタイプに合わせた3つのテンプレートを紹介します。いずれも750文字以内に収める構成です。

タイプ 冒頭50字の例 構成 分野の記載方法 地域の記載方法
分野特化型 「○○法律事務所は、離婚・男女問題に力を入れている△△市の法律事務所です」 注力分野を冒頭に→細分化→アクセス→相談方法 注力分野を詳細に列挙(協議離婚・離婚調停・養育費・財産分与・親権等) 市区町村名+最寄駅を冒頭に
総合型 「○○法律事務所は、△△市で離婚・相続・交通事故・債務整理に対応する法律事務所です」 幅広い分野を列挙→各分野の概要→アクセス→相談方法 複数分野を均等に記載 市区町村名+商圏(近隣市も対応)を記載
地域密着型 「△△市で20年にわたり地域の法律相談に対応してきた○○法律事務所です」 地域での活動歴→取扱分野→アクセス→相談方法 地域住民の相談で多い分野から順に記載 地域名を繰り返し自然に含める

NG表現チェックリスト

ビジネス説明を書き終えたら、公開前に以下の項目を確認してください。

  • 「専門」「専門家」を使っていないか(→「注力」「力を入れている」に置き換え)
  • 「No.1」「最多」「最高」等の最上級表現を使っていないか
  • 「必ず」「確実に」「絶対」等の効果保証を使っていないか
  • 「今すぐ相談しないと」等の不安をあおる表現を使っていないか
  • 他の事務所と比較する表現を使っていないか
  • 勝訴率・解決率等の数値を表示していないか
  • 事務所名に含まれない集客キーワードを文中に不自然に詰め込んでいないか

Googleビジネスプロフィール設定でやってはいけないこと──ガイドライン違反と停止リスク

事務所名にキーワードを詰め込む

Googleビジネスプロフィールのガイドライン違反で最もリスクが高いのが、事務所名へのキーワード詰め込みです。「離婚に強い○○法律事務所 △△市」「相続・遺言・交通事故の○○弁護士」のように、正式名称以外の語句を事務所名に含める行為は、Googleビジネスプロフィール ガイドラインで明確に禁止されています(出典: Googleビジネスプロフィール ガイドライン(Google))。違反が検出されるとGoogleビジネスプロフィールが停止され、ローカルパックから消えるだけでなく、復旧に数週間〜数か月を要する場合があります。

「キーワードを入れたほうが検索に有利になるのでは」と考える方もいますが、短期的に表示されたとしてもGoogleの自動検出や第三者からの通報で停止されるリスクを負います。正式名称のみの登録が最も安全で持続的な方法です。

実在しない住所・バーチャルオフィスの使用

Googleビジネスプロフィールに登録できる住所は、弁護士または事務所スタッフが常駐する実在の場所に限られます。バーチャルオフィスやコワーキングスペースの住所のみの利用(郵便物の受け取りだけで実際に勤務していない場所)はガイドライン違反です(出典: Googleビジネスプロフィール ガイドライン(Google))。

法律事務所の場合、弁護士法で事務所の設置が義務付けられており、弁護士会に届け出た住所が実在するため、この点で問題になることは少ないはずです。ただし、移転の際に旧住所が残ったままにならないよう注意してください。

カテゴリの過剰設定

追加カテゴリに取り扱っていない分野のカテゴリを設定したり、関係のないカテゴリ(コンサルタント・調査会社等)を追加したりする行為は避けてください。Googleはカテゴリ情報を検索の関連性判定に使っているため、無関係なカテゴリの追加は関連性を薄める方向に働きます。さらに、ガイドライン違反として停止対象になる可能性もあります。

追加カテゴリは、実際に取り扱っている分野に対応するもの2〜3個に絞るのが適切です。すべての分野をカテゴリで表現する必要はなく、サービス一覧やビジネス説明で補完できます。

偽の口コミを投稿する・依頼する

自作自演の口コミを投稿する、知人に依頼して実際の相談経験のない口コミを書いてもらう、口コミ代行業者を利用する、といった行為はすべてGoogleのポリシー違反です。Googleは口コミのパターン(投稿元のIPアドレス、アカウントの行動履歴、文体の類似性等)を自動分析しており、不正な口コミは検出・削除されます。悪質な場合はGoogleビジネスプロフィール自体が停止されます。

口コミは、実際に相談・依頼をした方に自然にお願いする方法で蓄積するのが基本です。具体的な口コミの集め方と返信の方法は「口コミ運用」の記事で詳しく解説します。

✓ 実践チェックリスト

  • □ Googleビジネスプロフィールが既に存在するか確認し、なければ新規開設した
  • □ オーナー確認を完了した(ハガキ・電話・メールのいずれかで認証済み)
  • □ 事務所名が正式名称のみになっているか確認した(キーワード詰め込みなし)
  • □ 住所・電話番号・営業時間が正確に入力されているか確認した
  • □ メインカテゴリ(弁護士)+取扱分野の追加カテゴリを設定した
  • □ ビジネス説明を作成し、規程に抵触する表現がないか確認した
  • □ ウェブサイトURLに自社サイトのトップページを設定した
  • □ サービス提供地域を商圏に合わせて設定した

Googleビジネスプロフィールの設定と最適化ができました。次は「口コミの集め方と返信運用」の記事で、Googleビジネスプロフィールの評価に大きく影響する口コミの獲得と返信の具体的な方法を学びます。口コミの数と質、そして返信の内容が、ローカルパックでの表示順位と依頼者の信頼に直結します。

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